小柴博士がスピーチ「若い世代に期待」
読売新聞 2003年 2月 13日

 宇宙創生のなぞを探る大規模な実験施設の実現に向け、国内外の研究者300人が国際協力のあり方などを話し合うシンポジウムが12日、つくば市竹園のつくば国際会議場で開かれ、ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊博士が、若い研究者への期待を述べた。
 テーマとなった実験施設は「リニアコライダー(線型衝突加速器)」。地下の全長全長30kmのパイプ内で「電子」と「陽電子」と呼ばれる粒子をぶつけ、宇宙誕生直後の空間を再現、「なぜ物質に重さがあるのか」を解明する。実現すればノーベル賞確実といわれ、各国が自国への建設を目ざし、具体的な計画作りを競っている。
 この日は日本が初めて、施設の建設費や国内の建設候補地を発表。小柴博士は「若い世代は、リニアコライダーにかけている。私が研究したニュートリノは何にも使えないが、リニアコライダーは産業にも大きく貢献できる。若者は責任ある地位につくと、驚くほど成長する。皆さん、産業界の方も一緒になり、将来の国際研究に貢献して欲しい」とエールを送った。