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2009年09月21日

クラゲから新ムチン

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みなさま

先月 22 日(土)仁科会館で
「第 18 回理化学研究所里庄セミナー」を受講してきました。
講演はふたつあり、ひとつめは丑田(うしだ)公規先生の
『クラゲからとれたムチンの奥深い世界』、
もうひとつは、平井優美(まさみ)先生の
『野菜の健康機能成分を作る遺伝子を発見!』でした。

丑田先生は、物理学科出身だそうです。
へぇーっ?と思ったので、今回はクラゲについて書いてみます。

去年の主役はオワンクラゲでしたが、今回の主役はエチゼンクラゲ。
定置網を埋め尽くした暗紅色の大群のエチゼンクラゲの
映像を見た時には、さすがにひいてしまいました。
クラゲの傘の大きさは、 2 メートル近くもあるそうです。
これでは漁になりませんから、非常に困ったことなのです。

ですが、丑田先生はこのクラゲからクニウムチン(Qniumuchin)
という新ムチンを発見されました。
ムチンというのは、粘液の主成分である糖たんぱく質のことです。
皮膚を保護・保湿したり、また胃の内壁を消化液から
守ったりしています。遺伝子はわかっていますが、
現在ムチンを作ることはむずかしいとか。
クニウムチンというのは、古事記の冒頭の語句「国生む」
から拝借したそうです。おもしろいですね。

エチゼンクラゲから取り出したクニウムチンは
純度が高く、構造が確定していてシンプルで
ヒトムチンに大変よく似ているため、
ヒアルロン酸と併用した変形性関節症の治療などへの
期待が高まっていると話されました。

その日は、ちょうど世界陸上ベルリン大会の真っ最中でした。
男子4×100メートルは、決勝に進出しました。
日本チームは、アンダーハンドパスという方法で、安定感があり、
より確実にバトンを渡していきます。

素粒子物理実験の分野では、常に次の世代へと着実に
知識や技術が継承されていることを折にふれて感じます。

これからは、クニウムチンも ILC も、科学から産業界、
産業界から社会への確実なアンダーハンドパスが必要ですね。

天満ふさこより

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2009年08月27日

Re:高野山セミナー合宿

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山本 先生

楽しそうなクラス会ですね。
高校の同級生というのは、気がおけませんし
また職種がちがう方々とのセミナーは
新たな刺激があることと思います。

実は、先月私も高野山へ行ってきました。
日食祈願にかこつけて、それもひとりで。(笑)
人にはあまり言いませんが、仏像とか仏教美術、
神社仏閣などが好きなんです。
京都、奈良・・・奈良へはよく通いました。
どこかの社寺の特別展と名がつくと、もう行きたくなって困ります。

極楽寺駅で山の斜面を這うようなケーブルカーに
乗った瞬間から、気分が高揚してきました。
高野山は、明治初期まで千年以上も女人禁制だったのです。
霊宝館の「高野山の名宝」は圧巻でした。
八大童子立像や如意輪観音像を含む
国宝13点、重要文化財 31 点が一挙公開。

仏像は私にとって、他の美術品とは異なります。
祈り、憧憬の対象と言いますか、観せていただくこと
拝むことによってエネルギーの交換をするんです。
運慶作の制多迦(せいたか)童子立像・恵光(えこう)童子立像などを
ガラス越しですが、すぐ間近で見ることができました。
仏像と視線を合わせては、うれしくて仕方がないのでした。

もっと感動したのは、一の橋口から奥の院へ向かう
約二キロの参道です。
弘法大師の御廟に続く石畳の参道の両側に
二十万基ともいわれるお墓がありました。

墓石を磨きあげたりせず、生した苔もそのまま。
経る年月にまかせ、
石のお墓が、鬱蒼とした深山に溶け込んでいっています。

織田信長や明智光秀、豊臣秀吉などのお墓…
日本の歴史を彩る有名な人々です。
分骨墓とはいえ、敵も味方も、殺したほうも殺されたほうも
この二キロに満たない空間に一緒に眠っているんですね。
いきつくところは、一緒かな。(苦笑)

高野山の懐の深さゆえか、石の冷たさはなく、
妙にあたたかく感じました。
日本に生まれてよかった、そう思います。

今度は、秋に訪れてみたいです。
そしたら、次は念願の熊野古道かな?

天満ふさこより

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2009年07月05日

Re:映画 『天使と悪魔』

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みなさま

私も『天使と悪魔』を観てきました。
実は公開3日目に行ったのですが
内容にふれると営業妨害になるかしらと思い(苦笑)
書かないでいました。

ダン・ブラウンの小説が「物理屋往復書簡」で話題になったのは
2007年の冬のことでした。もう2年半も前のことです。

最初に出てきたのは、CERN。
加速器実験が、ドラマチックに始まるのです。
えっ、ATLASって粒子検出器の?
と思わず身を乗り出してしまいました。
画面はスピード感に溢れていて、ジェットコースター感覚です。
とにかくテンポが速い!んです。

日本人にはあまり馴染みのないコンクラーベという
ローマ法王の選出をめぐって、ストーリーが展開していきます。
私は、ヴァチカンへ行ったことがないのですが、
歴史遺跡の観光めぐりをした気分になりました。
それとふつうは見ることができない教会の地下などへ
カメラは入っていくのです。(もちろん、セットでしょう)

できれば、存在感のあるCERNの所長マクシミリアン・コーラーに
登場してほしかったのと、カメルレンゴの出生の秘密を
描き出してもらいたかった。
ですが最初のCERNのシーンを見るだけでも、もう一度観てもいいかな
と思ったくらいです。

ただ、ちょっと困ったことがあります。
反物質のことです。
私にとって反物質は、宇宙創生の鍵を握る夢のキーワードなのですが
映画を観ていると、恐ろしい爆発物というイメージでした。
以前、岩田先生に反物質1グラムの生成にかかる年月を
計算していただいたことがありました。
http://linear-collider.org/dialogue/2007/02/re_7.html
天文学的な年月で不可能でしたね。

4月の「反物質は史上最大のマジック?」では
つくばの特産は、世界一の生産量を誇る「反物質」だと伺いました。
イルミナティーが来て、持ち出してしまわないか、
住んでいる人が怖がってしまうと大変でしょう。

では、質問です。

1.反物質って持ち出せるんですか。(持ち出せないですよね)
2.反物質の保存の仕方を教えてください。
  映画ではバッテリーがでてきましたが、電池で浮かせているのですか。
  そうしたら、停電になって緊急用の電源も作動しなかった場合
  爆発しそうで怖いのですが。
3.反物質を人工的に作り出す意味を、あらためてお教えいただけませんか?

天満ふさこより

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2009年06月14日

映画 『天使と悪魔』

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KEKの大森恒彦先生より、『天使と悪魔』の映画を見た
感想をいただきました。
ご本人の了承を得て、ここに掲載いたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

天満様へ、

映画『天使と悪魔』を見てきました。
色々とツッコミどころはありますが、
何はさておき面白かったです。

映画では冒頭 LHC と ATLAS が出てきました。
この ATLAS は本物ではなくてセットです。(たぶん LHC も)
このシーンは、以前に予告編を Web で見ていたのですが、
私はその時はてっきり実物だと思っていました。

ところが、ILC 通信の編集会議で
『天使と悪魔』の話題になった時に、KEK 広報室の森田さんが
「あの ATLAS は本物だと思いますか?」
と聞いてくるではありませんか。
私が「?」という顔をしていると、森田さんは
「あれはセットですよ」
と教えてくれました。

今日映画を見てみましたが 、
ATLAS そのものは良く出来ていて
セットなのか本物なのかは、画像からは判別出来ませんでした。

しかし、 ATLAS が収まる地下実験室は
実物と全く違っていました。
(反物質の貯蔵容器が置かれている実験室のことではありません。
 あんな所は CERN にはありません。
もちろん網膜のパターンで入室管理もされていません。)

実際の ATLAS は、それが収まるギリギリの大きさの地下室に
収まっています。
一方映画では、地下室はそれなりに余裕があって、
実験者がいる部屋が側室として用意されていました。
そして、その側室の壁の一部が窓ガラスになっていて
ATLAS が見える様になっていました。

この地下実験室の作りは KEK の筑波実験室
(昔 TOPAZ が収まっていて、今 Belle が収まっている)や、
富士実験室(昔 VENUS が収まっていた)に似ていました。

映画を見ていて「この実験室はKEK のようだな」という感想を
持ちました。

大森恒彦より

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2009年04月22日

反物質の消滅は宇宙史上最大のマジック?

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4 月 18 日(土)つくば国際会議場へ行ってきました。
反物質の消滅は宇宙史上最大のマジック?」のトークショウが
あるからです。

会場へ行って驚いたのは、小学校低学年くらいの
子供たちがたくさんいるということでした。
ILC の勉強のため、これまでかなりの数の講演会へ出かけましたが、
こんなかわいらしい参加者は初めてです。
「反物質の消滅」なんて、大人でもむずかしいテーマなのに
どうやって説明するんだろう、と
会場を見廻しながら心配になってきました。

そこへ、アインシュタインのイラスト T シャツにジーンズ姿の
村山斉(ひとし)先生が颯爽と登場されました。
東京大学 数物連携宇宙研究機構の機構長、
世界の物理界を牽引する若きプリンスです。
全身からオーラが出ています。

スクリーンの左側にピカチュウが映し出されました。
そのあと右側に現れたのは、
青写真のようなちょっとコワイ反ピカチュウ。
目からウロコ、でした。
「反物質」の例えですね。
子供たちの心をつかんだな、そう思いました。
私の心もつかみました。(笑)

そうして「エネルギーとは?」ということを
小学生でも解るように説明されるのです。

エネルギーには、
速く走っているものなどがもつ「うんどうエネルギー」と
高く上げたものなどの「いちエネルギー」があります。

なんと「位置」も「運動」も、ひらかな表記なんです。
「ようし(陽子)」も「でんし(電子)」も。
これも初めての経験でした。
聴いていると、重さもエネルギーのひとつであることが
自然と理解できてくるのです。

そこにアインシュタインの肉声(英語)が聞こえてきて
聴衆の憧れと興味を引きたてる!

難解な理論を数式や専門用語で
一般の人に説明する講演会はありがちです。
ですが、素粒子物理学の最新研究テーマの科学的な真実を、
最もシンプルで適切な言葉で、小学生にもわかるように伝える、
…… むずかしいことを易しい言葉で伝えるのは、容易ではありません。
これは磨きぬかれた明晰な思考があるからこそ、できるのですね。

小学生の目線まで降りていって、
難解な素粒子理論の一端を子供たちに届けた
村山先生の力量に頭が下がりました。

マジシャンの前田知洋さんのクロースアップマジックは鮮やかで、
スケッチブックに描いたトランプの絵が動いたときは、驚きました。
理系の大学出身なので、トンネルダイオード、ラプラス変換などが
トークに出てきて、ぴったりのコラボレーションでした。
樋口岳雄先生の、つくばの特産は「反物質」という話も面白い。

片道 6 時間半のつくばは遠かったけれど、行ってよかった。
感動の一日でした。

天満ふさこより

追伸
岩田先生、反ピカチュウに触ると爆発します。
ピカチュウと反ピカチュウの見分け方は、
今度教え子の村山先生に伝授してもらってください。

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2009年04月10日

3月29日 ノーベル物理学賞受賞記念講演会

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皆様

3 月 29 日(日)ノーベル物理学賞受賞記念講演会
「サイエンスへの限りない好奇心」へ行ってきました。
会場となった立教大学は、煉瓦造りの瀟洒な建物が立ち並んだ
美しいキャンパスで、ここが池袋という都心とは
思えないほどでした。

どうして講演会を聴きに東京まで行ったのか
それには理由があります。

立教大学では、ちょうど日本物理学会の年次大会が
開催されていました。
会場に物理学会の会員もおられる席で
江崎・小柴・益川・小林先生という、
日本の四人のノーベル物理学賞受賞者が一堂に会される。
こんな機会は、一生に一度あるかどうか。
往復はがきを出したあと、もし抽選に当たったら
行って来いというサインだと思うことにしました。

会場となったタッカーホールは、終始なごやかな雰囲気でした。
日本物理学会会長の二宮正夫先生の挨拶から始まり
江崎玲於奈先生と小柴昌俊先生の祝辞のあと
益川・小林先生の受賞記念講演がありました。

益川敏英先生は、壇上の真ん中に立たれて、
スライドなしで聴衆に語りかけられました。
ツヤのある白髪の先生で、いろんなメディアで拝見したのと同じ
人間性がそのまま伝わってきたのはうれしかったですね。

テレビでは聞けないこんなことも言われていました。
湯川博士の受賞以来、素粒子理論は日本人向きだと言われているが、
実は素粒子実験のほうが向いている。
それは、稲作民族が一糸乱れず、それぞれのパートを
遅れることなく完遂していくからなのだそうです。
うなずくことしきりでした。

小林先生は、「対称性の破れ」をわかりやすい図と
非常に簡潔な言葉で説明してくださいました。
この 10 日間ほど、鏡を見ると「パリティ」という言葉が頭に浮かび、
目につくものすべてに、これは対称性があるかしら?と思ったりします。
これは、どうも小林先生の講演の影響らしいです。(笑)

今回、東島清先生による日本の素粒子物理学の歴史や理論のお話
髙﨑史彦先生の、対称性の破れを検証する実験の説明を聴いて
CP-Violation in the Renormalizable Theory of Weak Interaction
というわずか 6 枚の論文が、いかに偉大な業績であったか
ということをあらためて認識しました。

素粒子の世界は、
人間の日常の感覚からかけ離れた、はるかに小さい世界ですから、
それを記述することができるのは、「数式」ですよね。
ただ、あの数字と記号の羅列を見ていると
私には無機質な冷たいものに感じられていました。

ですが、益川先生や小林先生の御講演を目の前で聴いて
真理の探究への姿勢をかいま見、
論文が血の通ったものに思えてきました。
人間の脳が生み出した美しい仕事だと思ったのです。
そして、講演を通じて次世代への課題も確かに受け取りました。

感動は、人間を変えます。
もっと若い方々にも、こういう講演会に来てもらって
実際に先生方のお話を聴いてもらったら、人生が変わる!
そう期待せずにはいられませんでした。

天満ふさこより

追伸:
ひとつ心残りがあります。
益川先生のサイン入りの本をロビーで販売していました。
それも 2 割引!
ですが、あまりにも人が多かったので
あとで買おう、と休憩時間に行ったら
サイン本のところに「完売御礼」って・・・。
泣く泣くサイン無し本を買って帰りました。
チャンスの神様には、前髪しかありませんでした。(涙)

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2009年02月28日

バレエと物理学の共通性

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岩田先生、「あひる足」はバレエの基本動作ではありません。
あれは、綺麗じゃない。(苦笑)

私が、ダンサーの中で最も美しいと思うのは、
クラシックバレエのダンサーです。
立っているだけで、美しい。

もう 14 年も前の事ですが、
パリオペラ座バレエ団とバレエ学校の合同公演が
NHKホールでありました。
日本で初めて「デフィレ」という演目をするというので観に行きました。

「デフィレ」というのは、バレエ学校に入学したばかりの生徒から
オペラ座トップのエトワール(フランス語で星という意味)までが
順番に舞台の奥から前面に歩いて出てきて、
左右に分かれていく、ただそれだけなんです。
バレエダンサーなのに、まったく踊らない。
ですが、立つ、歩くという動作にも
バレエのエッセンスが凝縮されていて、その輝きといったら!!!

彼らは幼いころから、歴史あるパリ・オペラ座バレエの
世界ナンバーワンといわれる組織のシステムの中で、
徹底的に鍛えられ磨かれていきます。
激しい競争の中で培ってきた、自信と誇り、
そして「現在(いま)を生きる」という緊張感が
彼らに圧倒的な美しさと気品を与えているのです。

彼らにはクラシックバレエという基礎がありますから
応用が効きます。
ですから、コンテンポラリーダンス(現代舞踊)を踊っても
またフォークダンス、宮廷舞踊やジャズダンスを踊っても素晴らしい。

世界中のさまざまな振付家の作品を見事に踊り、
逆に触発し、作品に新たな生命を吹き込んでいきます。
そしてその作品を終えると、再びニュートラルな身体に戻る。

物理屋往復書簡をしていると、ときどき、
どうしてバレエ好きな私が、全く異なる「物理」に興味を持つのか
と訊かれることがあります。

物理学は、自然科学の中でも特に基礎的な学問ですよね。
他の自然科学である化学や生物学や地球科学、
それから工学などのすべての基礎になっています。

クラシックバレエはダンスの基礎、物理は自然科学の基礎。
基礎というのは、土台でもありますから
いしずえの部分がしっかりしていないと、
その上に建物を築くことはできません。

基礎をしっかり学んでおくと、応用することも発展させることもできます。
ですから私にとっては、クラシックバレエを習うことも、
物理を学ぶことも、同じ大切なことなんです。

天満ふさこより

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2009年02月14日

シンプルなものは美しい

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みなさま

クラシックバレエが好きで、20 年以上レッスンを受けたり、
観続けていると見えてくるものがあります。
バレエというのは非常によくできたエネルギーシステムだ
と感じています。

バレエの基本は、身体をアン・ドゥオールといって
身体を外に開き、螺旋状に引き上げることから始まります。
それから、バアレッスン。一番ポジション、プリエから
ゆっくりと身体を整えていくのは、
バレエを始めたばかりの小さな子も、
プロのダンサーも、世界中どこの国でも同じでしょう。

それを来る日も来る日も飽きることなく続けるんです。
そうして、正しいレッスンを受け続けることにより、
身体が柔軟で強靭になっていきます。

その結果、骨格や筋肉が、
本来在るべきところにおさまるようになります。
すると不思議なことにエネルギーがすっきり流れるようになるんです。

そして自分の身体に中心感覚が備わってきます。
目には見えませんが、身体の「芯棒」とも呼ぶべき、
中心線ができてくるんですね。中心ができあがると、
幹があって枝葉があるように、ボディーが安定するので
手足はより自由になり、優美でしなやかな線を描けるようになります。

身体の鍛錬によって余分な動きやモノを削ぎ落としていくこと、
これがバレエにおける「洗練」です。
ただ、そのための身体をつくり上げるのに、
15 年から 20 年かかると言われていますけれど。

最初は私も、派手なジャンプや目にもとまらぬ回転、
超柔軟技に心を奪われました。
会場を拍手でわかせるような華やかなバレエが大好きでした。
ただ、こういう超美技は、筋肉や骨や関節に過重な負担をかけるため
残念ながらダンサーとしての生命は短いのです。

高いところから、片足で着地をしたり、
骨格や筋肉の働きを無視したアクロバティックな形でも平気なように、
神様は人間の身体をお創りにならなかったようにみえます。

私は、バレエの真髄は「コントロール」「調和」「バランス」だと
感じています。
逆に言えば、均衡を失っているということは、
どこかに歪みを生じているからですし、
不調和とは、何かが衝突しているということに他なりません。

物質が不安定から安定に向かうように、
エネルギーが無駄なく滞りなく流れている状態
・・・シンプルなものは、美しいんです。
そしてそれを制御するのは、人間なんです。

天満ふさこより

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2008年12月08日

Re:Re:猫のひろこ(拾子)ちゃん

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岩田先生

岩田先生のお宅の猫は、品の良い哲学的な猫のようです。
落ち着いていて、超然とした雰囲気が感じられます。
先生に似ているのかも知れません。

私は高校生の時から、猫と一緒に育ちました。
( 私のほうは、育ち過ぎましたが。笑 )
家の人が、ウチの前に捨てられていたり
やって来た野良猫をほおっておけないんですね。
犬も飼いましたし好きですが、猫とは縁が切れません。
ですから、私の一冊目の本は、猫エッセイでした。
素粒子の話ばかりしていると、もっと乾いた冷静なイメージを
持たれそうですが( エッ、持っていない? )その反対です。

こんなに長く猫を飼っていても、仔猫を飼うというのは
実は 2 度目なんです。一匹目は、私が大学生のとき。
アイラインで囲んだような魅惑的な眼をした「ふじ猫」で
家族に溺愛されていました。
でも知人のお子さんに、どうしてもその仔猫を欲しいと言われ
泣く泣く手放しました。

ところが、もらわれていった先の家のお祖母さまが猫嫌いで
「私の生きている間は、猫を飼うことはまかりならん。
 死んでからにしておくれ。」
とおっしゃったそうです。すると孫たちが
「じゃあ悪いけれど、おばあちゃん、しんでくれる?」
と言ったとかで、お嫁さんがちゃんと子供の教育をしていないからだ
と嫁姑問題にまで発展して、、、
とうとうその猫は我が家に「返却」されてきました。

見た目は、倍くらい大きくなっただけでしたが
驚くほど気むずかしい猫に変身していました。
一匹だけで飼われたほうが幸せだろうという家族の気持ちは
猫には通じませんから、ずいぶん怒ったんでしょう。

ひろこは、元気です。一日中遊びの時間です。
目をまんまるにして、おもいっきり遊んでいます。
毎日本気!いつでも本気!です。
手加減は一切ありません。

ですが、仔猫が人間を遊んでくれるのも
あと半年ほどかなと思います。
そのあとは、ゆっくりと猫の思索の世界に入っていくのでしょう。

今週のノーベル賞授賞式は、仔猫と一緒に見たいと思います。
「ひろこ、あれがノーベル賞ですよ。すごいでしょう。」

天満ふさこより

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2008年11月24日

猫のひろこ(拾子)ちゃん

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岩田先生

先生のお宅の猫ちゃんたちはお元気ですか。
突然ですが、我が家に猫が一匹増えました。
ひろこといいます。

9 月の終わりに、近所の人から段ボールの中に
仔猫が捨てられていると連絡がありました。
それで家の人が拾ってきました。

拾った時は、体中がネチャネチャでした。
まるでゴムのりにでも漬けられていたみたい。
何度洗っても、ちっとも落ちません。
鳴き疲れたのか、か細い声で鳴くだけでした。

体温がみるみる下がっていくので、
タオルにくるんでさすったり、電気座布団の上に置いて
撫でたりしました。水と猫犬用の栄養ドリンクを
一番小さい注射器で飲ませました。(私は見ていただけですが)
この子は助からないかも、と覚悟しました。

翌日、獣医さんに連れて行って診てもらいました。
ネズミ捕りに引っかかったのを、
はがされて捨てられたのではないかということでした。
近頃はエサを食べようと近づくと
ゴキブリホイホイみたいに手足がくっついて取れなくなる
ネズミ捕りがあるそうです。怖いですね。

「すてこ(捨子)」じゃあんまりなので、
「ひろこ(拾子)」という名前になりました。
黒い子猫ですが、尻尾は付け根から3センチくらいのところで
右に曲がり、さらに4センチほど先で左に曲がるという
複雑な尻尾です。さぞかし、体の重心の取り方が難しいのでは
と心配しましたが、何の問題もないようです。

大変だったのは、先住民の他の 3 匹の猫たちです。
3 匹が 3 匹ともワガママなので、仔猫をあたたかく迎えて
やるような包容力はゼロ。
アンタなんかキライ、とそそくさと逃げて行ってしまいます。

ひろこは、可愛がっていた同じく黒い猫の生まれ変わりか、
と思っていたのですが、やんちゃ過ぎます。
人間の背中に爪を立てたまま、地面にずり落ちていったり
膝に飛び乗ろうとして失敗し、仔猫が宙吊りになる。
、、、毎日流血騒ぎ、傷だらけの人生です。

拾った時の体重は、370 グラムでしたが、1100 グラムに増えました。
飼い主に似たのか、どんどん大きくなります。(笑)
ただ仔猫と遊ぶと、私の頭の程度も同じになって困ります。

私がシュレーディンガーさんに敵意を感じる理由を(笑)
おわかりいただけましたでしょうか。

天満ふさこより

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2008年10月26日

『消えた反物質』

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みなさま

岩田先生も山本先生もすごいですね。
私には、ノーベル賞をもらった(もらうような)
知り合いがおりません。(苦笑)

小林誠先生というと・・・
『ビッグバンをつくりだせ』 の原稿を書き始めるときに
岩田先生が本を読むことをお勧めくださいました。
どんな本を作りたいのか、またどういう文章がよいのか
小林先生の本を読んで勉強をしなさいと言われました。

そこで 『消えた反物質』 (講談社ブルーバックス)を
買って読みました。

御著書の「はじめに」の「高いビルや塔の上から・・・」
という文章を読んだだけで
高エネルギー実験には、どういう意義があるのかが
はっきりと理解できました。
考えて磨きぬかれた言葉というものは、こんなに明晰で
初心者の私の頭にもすっきり入ってくるものだということに
感動しました。(岩田先生、今度サインをいただいてくださいね。)

高橋先生が「物理屋往復書簡 2 周年」のことを
お書きになっておられました。
先生方にお目にかかるといっても
せいぜい年に一度か二度くらいですが
さまざまな影響を受けています。

私の文章は、もともと色気がありません(笑)。
ですが、ますますさっぱりしてきたように思います。
S+V+O、 S+V+C、とか S+V+O+C
の英語の 5 文型みたいな。(笑)

このごろ、修飾語がどんどん減ってきているのを感じます。
もう絢爛豪華なクラシックバレエの全幕ものの評論は
できないかも知れません。

そういえば、テレビで見ましたが
小林・益川理論の論文はわずか「 6 枚」でした。
真理を記述するのに、長い論文は必要ないのでしょう。

天満ふさこより

追伸:山本先生
益川先生の4-quark、6-quark の談話ですが
ユニタリー行列(unitary matrix)のお話は
私には、豚に真珠、猫に小判です。(笑)

そこで「ノーベル物理学賞受賞記念」ということで
今回は、専門家向けに「小林・益川理論誕生の秘話」を
お書きくださるというのはいかがでしょうか。
(英語でも日本語でもどうぞ!)

天満ふさこより

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2008年10月07日

<速報> ノーベル物理学賞 2008

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みなさま

今日は、超ビッグニュースが飛び込んでまいりました。
今年のノーベル物理学賞は、

小林 誠先生(高エネルギー加速器研究機構名誉教授)
益川 敏英先生(京都大学名誉教授)
南部 陽一郎先生(シカゴ大学名誉教授)

南部先生の受賞理由は、「自発的対称性の破れの発見」
小林・益川先生は「CP対称性の破れに関する理論的研究」

だそうです。
わあっ、すごい!!! 受賞おめでとうございます。
心から御祝を申し上げます。
戸塚先生の訃報が、記憶に新しいだけに
こみあげてくるものがありました。
素粒子理論研究、それも日本人三人の先生の
受賞です。

岩田先生は「高エネルギー物理学研究所」
(高エネルギー加速器研究機構の前身)で
小林誠先生とご一緒だったとか。
小林先生は理論研究部で、
そのとき岩田先生は、研究総主幹として働いておられたと
伺いました。

高橋先生はもちろん、山本先生は、研究内容・大学からいっても
きっと何かつながりをお持ちのはず。
いろいろなお話をたっぷりお聞かせいただきたく。
よろしくお願いいたします。
(私はこれからまたノーベル賞のニュースを見るので、忙しいのです。)

天満ふさこより

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2008年10月05日

源氏物語の1000年

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みなさま

土日を利用して、横浜美術館へ
源氏物語の1000年 -あこがれの王朝ロマン-
を観に行きました。

「国宝源氏物語絵巻」を徳川美術館へ観に行ったのは
1995年のことでした。
5 年に一度、徳川美術館と五島美術館が
交互に全巻展示をするというので、行く!と決めたのです。
それで、東京へ行くと張り切っていたのですが
直前になって徳川美術館が名古屋市にあることを知りました。
慌てました…。(苦笑)

おととしは、広島県立歴史博物館で
平成復元模写「よみがえる源氏物語絵巻」を観てきました。
夏の真っ盛りでしたので、元気なヤツだと岩田先生に呆れられました。

「源氏物語の1000年」は国宝7点、重要文化財10点(展示替え有り)
を含み、平安から現代へと受け継がれていく源氏物語の姿を
一堂に見ることができます。

バレエの評論なんかをしていたせいで、
西洋かぶれだと思われがちなのですが、
実は、日本の美術が一番好きなんです。

国宝の「倭漢抄」(伝 藤原行成)、や「亀山切 古今和歌集」を
会場で見ていると、墨を摺って無性に真似してみたくなって
困りました。
源氏物語図屏風や画帖を見ていると、
あまりの美しさに、時間の経つのを忘れそうです。

その繊細さ、それから四季の移ろいは
日本が世界に誇るべき特質だと思っています。

岩田先生は、俳句を嗜まれますし、
山本先生は、茶道の先生でいらっしゃいますよね。

山本先生には、こちらをお薦めします。
正木美術館40周年特別記念展 -禅・茶・花― 」(東京美術倶楽部)
御成門駅からすぐ。国宝3点、重要文化財12点。
最後の展示室で国宝の「三体白氏詩巻」「後嵯峨院本白氏詩巻」に
出会えるのはもちろん、お茶道具は、うっとりするほど…。

CERNのLHCが気になるところでしょうが、みなさま美術館へもぜひぜひ。

天満ふさこより

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2008年09月24日

『リサ・ランドール 異次元は存在する』

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みなさま

山本先生の文章からは、
著書やテレビの映像では知られていない
生のランドール博士の、科学者としての人間性が
浮かび上がってきます。
科学的真実を重んじる方ということが、
良く伝わってきました。

たとえば、山本先生や岩田先生が、
グラショウ博士について、ご自身の言葉で書かれると
アメリカのノーベル賞受賞者という
遠い存在を通り越して、
ひとりの人間味あふれる学者の素顔が感じられ
親しみがわきます。

こんなところが、
「物理屋往復書簡」 の良いところかも知れません。

ランドール博士と宇宙飛行士の若田光一氏の対談
『リサ・ランドール 異次元は存在する』 ( NHK出版 )も
読んでみました。
( 本の厚みが、1センチに満たなかったというのもありますけれど。 )

彼女は理論物理学者で、若田さんは工学博士。
物事のとらえ方が、ちょっぴり異なっていました。
だって、本文中でランドール博士が、若田さんに
「 おもしろいことをおっしゃいますね。 」
と答えてらっしゃるんです。( 笑 )

今度ランドール博士が来日されたら
対談のお相手は、山本先生だとうれしいですね。

天満 ふさこより

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2008年09月20日

Re:リサ・ランドールの話

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山本先生

2 ヶ月返信を待っておりました。(笑)
あのリサ・ランドール博士と一緒に研究をされた方が
「物理屋往復書簡」のメンバーにいらっしゃるなんて
思ってもいない幸運でした。
それにしても、ファミリーネームのランドールじゃなくて
“ Lisa ”なんですね。

NHK BS特集 「未来への提言」 で、
初めてランドール博士の映像を見ました。
第一印象は、イングリッド・バーグマン似の美人!
ということでした。
山本先生が、Lisa、Lisa と呼ぶと
世界中の彼女のファンが、やきもちを焼きそうです。

その後 『 ワープする宇宙 』 を読んだのですが、
まず面白いと感じたのは
A・アボットの 「 フラットランド 」 を引用した
余剰次元のお話でした。

二次元の国 ( フラットランド ) の住人にとって、
三次元の国 ( われわれが住んでいる世界 ) は不可解な世界。
その平面の国を三次元の球が、垂直に突っ切ります。

球体が平面を通り過ぎると、
円盤がだんだん大きくなって
また小さく縮んでいくように見えることは、
私たちなら容易に想像できます。
ところが、二次元の世界に住むスクエア氏にすると、
最初は訳がわからない。

上手い例えだなあ、と感心してしまいました。
私が、素粒子物理に対して抱くイメージに大変近い。

『 ワープする宇宙 』 は、むつかしい本なのですが、
私には、こういったところが
非常に魅力的だったのです。

天満ふさこより

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2008年07月15日

ワープする宇宙

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みなさま

『 ワープする宇宙  5 次元時空の謎を解く 』( NHK出版 )を、
やっと読み終えました。
読み終えたといっても、字を追っただけです。
岩田先生もお読みになられたそうですね。
岩田先生は、原書 “ Warped Passages:Unraveling
the Mysteries of the Universe’s Hidden Dimensions ”
(英語版)で、私は日本語訳で。(笑)
感想はいかがでしたか。

ですが、日本語でも通読するのは、大変でした。
だって、600 ページ以上もあるのですよ。
科学の書籍には珍しい明るいオレンジ色の表紙に
目を奪われて、購入してしまったのです。

おまけにこの本は、余剰次元から始まって、ヒッグス機構、超ひも理論、
ブレーンワールド … など最新の素粒子理論満載で
素人の私では一気に、というわけにはいかず
長い間本棚へしまい込んでおりました。
“ 5 次元 ”ってなんですか。
よく分かりません。( 正直すぎて、ごめんなさい。苦笑 )

著者の リサ・ランドール博士 は、去年タイムス誌の
世界に最も影響を与える 100 人のひとりに選ばれました。
また、ファッション雑誌の “ VOGUE ” で特集が組まれるほどの
素敵な女性でもあります。

山本先生は、ハーバード大学の素粒子物理で
ランドール博士と一緒にお仕事をされていたと伺っております。
なんだか華やかですね。
ぜひ、お話を聴かせていただきたく!
よろしくお願いいたします。

天満ふさこより

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2008年06月22日

“ノーベル物理学賞” がいっぱい?

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山本先生

はじめまして。天満でございます。

日経サイエンス 5 月号 』 に共同執筆されていた
動き始めた国際リニアコライダー構想 」 を
拝読いたしました。

記事の原題名は、“ Building the next-Generation Collider” で
SCIENTIFIC AMERICAN に掲載されたものを
山本先生が日本語に翻訳された特集でした。

私が今まで読んだ中で、最もわかりやすく
また ILC の全体像が浮かび上がるように
書かれていた記事だと思います。

さらに「 LHC と ILC - それぞれの役割 」 が記されていたことも
ふたつの大きなプロジェクトのつながりを知ることができて
勉強になりました。

山本先生は、ハーバード大学で教鞭をとっておられたそうですね。
ハーバードには、ワインバーグ博士とかグラショウ博士など
現在の素粒子論の基礎を創ったノーベル賞物理学者が
いらしたと聞いております。
先生は、博士たちにお会いになられましたか。

天満ふさこより

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2008年06月13日

新しいメンバー登場(予告編)

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みなさま

このたび、この「 物理屋往復書簡 」に東北大学教授の
山本均( やまもと ひとし )先生が
メンバーとして加わってくださることになりました。


≪ 山本均先生の Profile ≫

カリフォルニア工科大学大学院に留学し
スタンフォード線形加速器センター、フェルミ研究所等で
素粒子実験に携わる。
ハーバード大学准教授、ハワイ大学教授を経て現在東北大学教授。
"ILCの物理と実験に関する国際組織" のアジア代表を務めている。
趣味は茶道、ピアノ、インラインスケートなど。


これから、写真などを整えていきます。
みなさん、楽しみにしておいてください。

天満ふさこより

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2008年04月26日

『物理学はいかに創られたか』

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高橋先生、どうもありがとうございます。
物理学=数学を用いて記述するのですね。

『 日経サイエンス5月号 』に川合光先生と茂木健一郎氏の
対談が載っていました。
グッドタイミング!
そこでもう一度『 物理学はいかに創られたか 』( 岩波新書 )を
読んでみることにしました。
アインシュタインとインフェルトの共著です。

川合先生は、小学五年生でお読みになって
物理学の凄さに、強い感銘を受けられたのだと伺いました。
また小柴先生が、中学一年の時恩師からいただいて読まれ
「 物理学にはじめて出会った 」本であることも存じています。

私がこの本のことを知ったのは、大学生の時。
寺田寅彦の著作のなかに「 石原君 」という名前が出てきたからです。

この訳者の石原純博士は、東北帝大の理論物理学者でした。
教授だった彼は、歌人の原沙知緒と恋愛事件を起こし、
駆け落ちしてしまったのです。
そこで、当時私は何かオモシロイことが書かれていないかという
非常によこしまな動機で頁をめくりました。

今回、改版で読みました。
数式を使っていないことに、あらためて驚きました。
久しぶりに、順を追って頭で考えることをし、
上質な本の味わいをたっぷりと実感しました。

訳もすばらしいです。
文章にリズム感があって、おまけに明晰。
ちっとも古びた感じがしません。
この石原純という物理学者は、アララギ派の歌詠みでもあったのですね。

この本を著した1938年、レオポルト・インフェルトはアメリカにいました。
ユダヤ人である彼が、祖国ポーランドへ帰ることは
命に危険が迫ることを意味しました。
しかし、彼はその後アメリカのプリンストン研究所にむかえられます。
もしかしたら、この名著が彼の命を救ったといえるかも知れません。

天満ふさこより

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2008年04月02日

Re:超ひも理論

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岩田 先生

岩田先生の書簡を読んで、ふと…。
おととしの秋、広島で開催された「 究極の素粒子 ―超弦理論の展望― 」を
拝聴した時のことを思い出したのです。

スライドに映されたファインマン図( というのだろうと思います )と
「 超弦理論 」の専門用語…。
あれいらい私は、軽々しく “ ひも ” のことを言わなくなりました。(苦笑)

講演の最後に、川合光先生は、
小学五年生の時『 物理学はいかに創られたか 』を読み
高校時代に『 ファインマン物理学 』を読んで
感銘を受けたことを話されました。

私の本棚にあった本と、違いすぎます。(笑)
大学を卒業して読んだのは、同じファインマンでも
『 ご冗談でしょう、ファインマンさん 』( 岩波書店 )でした。

幼い時からの環境って大切ですね。
バレエ、特にクラシックバレエでは、プロのダンサーを目指す人は
子供の頃からの絶え間ない訓練が必要です。
それも世界に羽ばたくには、バレエ漬けの人生を覚悟しなければ
なりません。

物理を志す人も、何か若い時からの訓練が必要ですか?

天満ふさこより

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2008年03月23日

ムズカシイ話

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みなさま

> 素粒子関連の話をしはじめると、みんながすうっと引いていき、
> 遠くを見つめるような目になっていくような感じがします。
> 壁ができるんですよ。

岩田先生、ホントそうですね。
私も普段、素粒子についての話をすることはありません。
いきなり「 私たちは素粒子でできています 」なんて話しはじめたら
みんな口ぽか~ん、としてしまうでしょう。
ムズカシイし、目に見えないし、そのうえ絵に描くこともできませんから。

一度だけ、「 超ひも理論 」の講演を拝聴したことがあります。
京都大学の川合光先生の御講演です。
それは、一般初心者向けの本で読んだのとは、全く異なる世界でした。
「 確率振幅 」
「 非摂動効果 」
「 無限多体効果 」
この日本語で表わされたものは何なのか…?。

もう頭が驚きすぎて、講演中居眠りをすることもできませんでした。
“ 場違い ”という言葉で頭がいっぱいになりました。
脳みそが、家庭用のパソコンと、スーパーコンピューターくらい
違うのかも、と真剣に考え込んだくらいでした。
( 他の聴衆は、理解しておられたのか、尋ねてみたかった。 )

理論を実験で検証するのが、先生方のお仕事だと伺っていますが
理論物理は、お得意でしょうか?

天満 ふさこより

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2008年02月03日

『筑波の恋』

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みなさま

KEK から年賀状をいただきました。
これは、Belle の測定器でしょうか。
色がキレイで、造形的にも素敵です。

KEK の住所を見ていたら、以前読んだ短編小説を
思い出しました。
清水義範氏の『 筑波の恋 』です。
お読みになったことがありますか?
つくばが舞台です。

主人公の千田康之は、筑波学園都市に住む独身の研究者。
彼女イナイ歴 31 年。

その彼が、お見合いをします。
初デートで、熱力学の研究者である千田に
あろうことか熱エントロピーの話題をふってしまったのですから、
さあ大変!

彼はだんだんノッてきて、相手の女性の気持ちなどお構いなしに
蒸気機関から、ジェットコースター、ヒートデス、
最後は「 マックスウェルの悪魔 」の話までいってしまいます。

熱エントロピーの話を「 心ゆくまでやってしまった 」主人公は
次回のデートを楽しみにしている様子ですが
…さてどうなるんでしょう

何気ないやりとりですが、ふたりの会話とその内なる声を
読んでいると、こういうの、いかにもありそう、
と苦笑してしまいます。

小説の途中に
「 もうどうなってもしらない 」
「 デートの話題にこれはないんじゃないだろうか 」
「 そんなことどうだっていいやとまともな人間は思う 」

と、傍観者になりきった作者の一文があって
これがまたいいんです。

ここでこんなことを書くと、おこられそう(笑)と思いながら
清水ワールドをお薦めしてみました。
*『 ジャンケン入門 』( 大陸書房 )所収

天満ふさこより

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2008年01月25日

雨畑(あまはた)硯

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集中しなければならないのに、どうしても頭の中がバラバラになっていて
気が散って仕方が無いときは、「 墨書 」します。
お習字するわけです。( 私、変わっていますか? )

墨を摺って、墨液を筆に付けて穂先を整える、この所作がイイのです。
それから、写経でも仮名でもよいのですが、
細い筆で、写経用紙や料紙に書き散らします。

書いていくにつれて、筆が自分の体の一部のように思い通りに動き
心と体が、ピタッとひとつになった感覚がしてくると
しめた!と思い、紙と鉛筆を取り出し、文章を書くほうにうつります。

以前、「 御香 」を調合する教室に、行ったことがあります。
丁子、沈香、白檀、桂皮、麝香( ジャコウ )などを乳鉢に入れて
小さなスリコギで摺り、練香を作るのですが、そのとき、
「 これ、墨を摺った時と同じ匂いがします 」
と先生に申し上げたら、
「 よくお分かりですね。この『 龍脳( リュウノウ )』という材料は
高級な墨にも使われています。 」
と言われました。

漢方薬でもある「 龍脳 」には、気をよくする働きがあるそうです。
かの中国の玄宗皇帝が、楊貴妃に贈った香木としても有名ですよね。
たぶん、墨を均一に摺るという行為が、精神を集中させるのと、
龍脳の香りが、心を落ち着けてくれるのでしょう。
昔の人もこうやって、精神を統一してきたのではないでしょうか。

年末に、新しい硯を購入しました。
中国の名品、端渓( たんけい )や歙州( きんじゅう )硯ではありません。
「雨畑( あまはた )硯」といいます。
山梨県の名産品です。( 岩田先生が住んでおられる山梨県ですよ )

私にとっては、高価な硯だったのですが、
黒くて滑らかで、品のよい艶と、
自然石を生かした造形に魅せられて、買ってしまいました。
大切に使います。

天満ふさこより

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2008年01月21日

考え事をするときは…?

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> ところで、皆さんは考え事をしたり、
> 考えをまとめたりするときはどうしていますか?

ええっ? 難しい質問ですね。
このごろ、あまり考えていません。(笑)
私にとって、大切な考え事、
それから考えをまとめる方法のひとつに
「 文章を書く 」ことがあります。

何かを書かなければいけないときは、土曜日の午前中、
それから昼食後の時間を使います。
大きな窓があること、風通しがよいこと、静かであること…、
そして天然素材が使ってある、こういう部屋がいいですね。

高橋先生のように、テレビを見ながら別のことを考える、
というのは、私には無理です。
また、夜になると、頭の中が曇ってしまい、
新しいことがひらめかないので、これもNG。

自分をからっぽにして、
内側からリズムが出てくるのを、静かに待ちます。

天満ふさこより

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2008年01月09日

「ガリレオ」

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明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

(「物理屋往復書簡」も冬休みをしてしまいました)

…… 今、或るテレビ番組が話題になっています。
番組の名前を「 ガリレオ 」といいます。
でも、ここでの「 ガリレオ 」は、望遠鏡とか振り子の実験で有名な
あの Galileo Galilei ではありません。

「 ガリレオ 」というのは、東野圭吾氏原作の、小説のテレビドラマ化で
福山雅治演じる帝都大学准教授、天才物理学者の湯川学が、
数々の難事件を解決していくというものです。
去年の 10 月から、月曜日の夜 9 時、
通称「 月 9 ( ゲツク ) 」で放映されました。
高視聴率だったので、映画化も決定したとか。

お正月に、私も『 探偵ガリレオ 』( 文春文庫 )を買って
読んでみました。
本の後ろにある「 解説 」を読むと、
主人公の湯川学のイメージキャラクターは、
福山雅治ではなかったのですね。
さて、誰だったしょう?( フフッ )

岩田先生は、残念ながらテレビをご覧になって
いらっしゃらないそうですが、
高橋先生が、いろいろおっしゃりたいことがあるらしい…です。(笑)

それでは、高橋先生どうぞ!

天満ふさこより

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2007年12月31日

今年を振り返って

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みなさま

このところ、音信不通だと思っていたら、
おふたりとも非常にお忙しかったようですね。

今年は、自分の人生を振り返っても、
特別な一年でした。
本を 2 冊、世の中に送り出せたということは、
たいへん大きな経験でした。

いるべき時に、いるべき所にいると
信じられないような力を出すことができます。
そこに、他の誰でもない自分もいたのですね。

「 星座 」 を探しあてたことも然り。
「 ビッグバンをつくりだせ 」 を出版できたことも然り。
私にとっては、一生にどれだけあるかわからない
まさに「 時代と出合った 」 …… 一年でした。

2 年前の冬、小柴先生の講演会に出かけたとき
「 物理屋往復書簡 」 に関わることになるとは
思ってもみませんでした。自分が講演することなど
選択肢すらありませんでした。( 今でも、信じられません。 )
まさかリニアコライダーのことが、本の形になって
書店に並ぶことなど、考えも及ばないことだったのです。

あまりにも、たくさんのことが起こりすぎて
現実感がなかったくらいの一年でした。
先生方は、いかがでしたか?

来年は、いよいよ CERN の LHC が稼動し
新しいエネルギー領域に足をふみ入れる年になります。
まさに、新しい時代の幕開けですね!
( 来年の抱負は、ここじゃあ書けませんから
年が変わる頃メールででも。 )

では、よいお年を。

天満ふさこより

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2007年12月19日

12/8 (土)講演会へ行ってきました

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岩田 先生

メールをどうもありがとうございました。
パソコンでは、毎日悪戦苦闘をしています。
Windows Vista は、まだ使い勝手がわかりませんし、
そのほかのソフトも、あちこちのボタンをさわって、オロオロしている状態。
テレビ電話もしてみたいのですが将来の課題?になりそうです。
パソコンは、日々進化を遂げていますが、私のほうは成長が
止まっていたようです。

先日「 粒子加速器を用いた素粒子・原子核・宇宙の物理学 」
https://www.hepl.hiroshima-u.ac.jp/public/hiroshima-kek-07/
へ出かけてきました。
ちょうど 2 年前広島大学で開催された KEK との連携講演会のときは
わからないことだらけでした。
専門用語が出てくると、その時点でお手上げ。( 苦笑 )

ところが、今回は、結構理解できたのです。
( 高校生も聴講していましたので、少しくらい私が解っても、
あたりまえなのですが。 )
講演は、三つともわかりやすく工夫されていました。

本の原稿を作るときに、理論の基礎からマシンのこと…
初心者向けに、何から何まで丁寧に教えていただいたおかげで、
いろいろなもののつながりが、見えるようになったからでしょう。
こちらは、頭がちょっと進歩しました。

東京大学の早野龍五先生のスライドは、びっくりするほどキレイでした。
グラフも写真も、色のグラデーションもお洒落。フォントまで素敵。
今年の初めに盛り上がった『 天使と悪魔 』の話題から入っていったので
興味津々でした。
反物質を 1g 取り出すのに、どれくらいかかるのか知りたくて
岩田先生に計算させてしまったことを思い出しました。
スライドを見ながら、次に何が出てくるかな、とワクワクするほどでした。

今、理科離れ、それから理数系の学力低下が心配されていますが
もし「 物理屋往復書簡 」「 ビッグバンをつくりだせ 」
がなかったら、私も最先端の物理のことを
一生知らないままで生きていったのだろうと思うと、
ちょっと怖くなりました。

天満ふさこより

追伸:
先月、GIVENCHY から ange ou démon ( アンジュ デモン )という
香水が発売されました。雫型のボトルが、魅力的。
これって『 天使と悪魔 』とは、関係がない?

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2007年12月10日

ヒカリから、望み?

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みなさま

11 月 28 日の中国新聞に「 ビッグバンをつくりだせ 」の紹介が
載りました。これもカラーでした。
書籍は、 1 年に 7 万冊以上も新刊が出るそうですから、
紙上で取り上げてもらえるということは、大変幸運なことです。
里田記者、ありがとうございました。

高橋先生が、12 月号の『 パリティ 』にお書きになったと伺ったので
どんなものか読んでみようと、取り寄せてみました。
岩田先生も、以前執筆なさったことがあるそうですね。
「 結晶によるビーム操作 」ですって。
チャネリング現象って何…?
物理の専門誌は、難しすぎます。(苦笑)

先生方が、IT がお得意なことは、2 年前すぐにわかりました。
本の作りかたも、もちろん手書きではありませんでした。
インターネットを最大限、駆使します。

原稿を見るときに大変だったのは、サーバーにアップロードされた文字が
小さいことでした。印刷してもまだ小さい…。
おまけに、記号もたくさんあります。
老眼だなんて、認めたくありませんが、
大きな画面だったらなあ、とは感じてはおりました。
パソコンも私と一緒で許容量が狭かったので、ダウンロードできず、
添付ファイルで送ってもらったこともありましたね。

手書き、アナログ派、おまけに機械オンチ(方向オンチもある)、
「 物理屋往復書簡 」が始まる前は、アンチ・ケイタイ依存症で、
ケイタイを家に置いたまま出掛けるのはしょっちゅう、、、
マナーモードにしたまま、カバンの中で冷たくなっていることもありました。
ケイタイに繋がらないからと、自宅に掛かってきて、
やっと電池が切れていたことに気付いたくらいです。

パソコンと周辺機器は、素直に(笑)ご意見を聞いて、購入しました。
早くインターネットに接続してみたくて、業者の方が来てくださるのが待てず
自分でやってみました。
無線 LAN に何度かトライして、反応があったときは、うれしかった。
以前の私でしたら、考えられませんよぉー。

ワイヤレスになったぶん、少し部屋の中がすっきりしてきました。
私の頭の中もそうなるとよいのですが…。

天満ふさこより

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2007年11月24日

山梨日日新聞掲載

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みなさま

「 ビッグバンをつくりだせ 」の新刊紹介が、
10 月 30 日の中日新聞・東京新聞の朝刊に載りました。
送っていただいた新聞記事を拝見して、うれしくなりました。

すると、11 月 16 日の山梨日日新聞に、
岩田先生のインタビューが掲載されました。
5 段ぶちぬき!( オホホ、言葉遣いが悪いでしょうか…。 )
A4 サイズに収まりきらないほど、大きな扱いです。
驚きました! おまけにカラー記事なんです。
山梨日日新聞の桑原久美子さん、わかりやすく
よくまとまった記事を書いてくださって、ありがとうございました。

インタビューがあった 11 月 1 日は、
なんと中日ドラゴンズが 53 年ぶりに日本一に輝いた日です。
ドラゴンズファンの岩田先生にとっては、
新粒子が見つかったくらい歴史的な日でもありました。

私は東京新聞夕刊の名物コラムである「 大波小波 」に
「 女性の執念 」というタイトルで載ったことがあります。
( このタイトルを見た瞬間、頭に火のついたロウソクを立て
手には藁人形と五寸釘を持っている「 鬼女 」を想像してしまったのでしたが。笑 )

そのコラムの中でペンネーム、イケメンさんが、
「 女性だから関係者の気持ちもほぐれて 」取材がうまくいったのでは
と書かれていました。
岩田先生は、インタビューにアガったのではなく、
若い女性にアガったのではないですか?と、私はからかいました。

紙面のカラー写真の岩田先生は、優しい笑顔でした。
web では、こうして茶化していますが、
岩田先生は、スゴイ先生なんだ!
…… 新聞記事を読んで、私はあらためてうなづいたのでした。

天満ふさこより

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2007年10月20日

Re:祝出版 「ビッグバンをつくりだせ」

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高橋先生

本の出版、おめでとうございます。
やっとできましたね。
できるまでは、いろいろありました。(涙)
私の名前も入れてくださって、ありがとうございます。

> そもそもこの本の目的
> 「 天満さんのような “ 素粒子・宇宙大好きな一般の方 ” に
> ILC を分かりやすく紹介する 」
> ことは、どのくらい達成できたのでしょう?

いきなり、直球がきました。( ストレートな質問だわ )
私の素粒子や宇宙の 「 好き 」 は、科学雑誌のカラーページを
めくる程度でした。
ですが、岩田先生の共著を拝読したり、両先生からできあがった
原稿を見せていただくうちに、これは大変なことを提案してしまった
と青くなりました。
リニアコライダーを知ろうとすることは、素粒子の理論はもちろん
その実験の方法や、マシンとその技術、社会との関わりまでも
知らなければならないことに気づいたのです。

文章の 「 てにをは 」 を直すくらいでしたら、簡単なのですが
なにかスッキリしない、
ぴたっと当てはまらない感じを文章で伝えることは、
自分でもかなり勉強をしないと、無理でした。

おまけに、先生方は、論理的で、議論好き!
感覚だけで答えようとして、整合性のないことを書いていると
はねつけられてしまいます。( 笑 )

ですが、こういう巨大なプロジェクトを研究構想の段階で
一般の人にも分かってもらえるよう、本にしてしまった!
これはすごいのではないかしら。

素粒子や宇宙のことを好きな方だけでなく
ILCマシンの解説では、産業界の方にもきっと興味を持っていただける、
そう思っています

達成度を数値で表すことはできませんが、
達成感はヒシヒシ感じています。

天満ふさこより

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2007年10月09日

Re:物理屋往復書簡 一周年記念

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みなさま

そうです。
一周年の日、高橋先生のエントリーが
ちょうど「 100個目 」でした。
実際にやり取りが始まったのは、1 年 10 ヶ月も前でしたから
よくがんばったなあ、と感慨深いものがありました。

私にとって大変だったのは、文字だけでコミュニケーションを
はかるということです。

先生方は、E メール歴 20 年以上のキャリアをお持ちですから
メールだけのやりとりでも特に問題がない?ようです。
ですが、私はもともと身体芸術のバレエが好きで
五感をできるだけ使いたい性質ですから、
パソコンの画面に浮かぶ文字だけを見て、感覚を研ぎ澄ますのは、
努力の要ることでした。(これだけは、今でも慣れないのです。)

例えば、「 面白い 」と書かれると、顔の表情や、雰囲気、
また声の抑揚などがわかりませんので、funny なのか、
interesting か、それとも exciting の意味なのか
自分で推察するしかありません。

真面目に書いているのに、「 面白い 」とコメントされると
興味深いという意味には取れず、笑われているような気がして、
ずいぶんと冷たい返事になったこともありましたね。(苦笑)
言葉の選び方というのは、大変難しいです。

あまり気負わず、かと言って、くだけ過ぎず、
ほどよく続けられるとよいですね。

天満ふさこより

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2007年09月24日

『「 震災日記 」 より 』 ( 寺田寅彦 )

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みなさま

サンフランシスコ大地震のことは、私も覚えています。
テレビのニュースで見た、高速道路があちこちで寸断された映像に驚いて
慌てて知人の安否を確かめました。

寺田寅彦の随筆に 『「 震災日記 」より 』 というのがあります。
これは、大正 12 年( 1923年 ) 9 月 1 日、
関東大震災のときの、自らの体験を記したものです。

東京が大地震にみまわれた時、
彼は上野の二科会展覧会の喫茶店で、紅茶を飲んでいました。
急激な地震の主要動が来たとき、
彼は地球物理学者らしく、自分の居た建物の揺れの周期を
観察しています。
その揺れ方から、この建物は大丈夫だと直感し

「 この珍しい強震の振動の経過をできるだけくわしく
観察しようと思って骨を折っていた 」『 寺田寅彦全集 』( 岩波書店 )

といいます。
まわりはわれ勝ちに、一人残らず出口から建物の外へ
出て行ってしまっていたので、勘定をすることができません。
やっと戻ってきたボーイに、寅彦は勘定を払い、
ひどく丁寧に礼を言われたりしています。
そして非常に多くの家屋が倒壊したために起こる、
ひどい土ぼこりのにおいに大火を予想しながら、家に着くのです。

私は、この随筆を繰り返し読んでいたので、美術館で地震に遭ったときも
『 震災日記 』と一緒だ!と思い、慌てずに済んだのでした。

ちなみに、この関東大震災のとき、二階に赤ん坊が寝ていたにもかかわらず、
自分だけ先に外へ逃げ出し、あとで奥さんに
「 赤ん坊が寝ているのを知っていて、自分ばかり先に逃げるとは
どんな考えですか 」
と叱責された作家がいます。

この作家の名前を芥川龍之介といい、この時、生後十ヶ月の赤ん坊は、
多加ちゃんこと、芥川多加志といいました。
『 追想 芥川龍之介 芥川文述 中野妙子記 ( 筑摩書房 ) 』 

天満ふさこより

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2007年09月14日

防災の日

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みなさま

9 月 1 日は、「 防災の日 」でした。
テレビで、地震の被災地の映像を見るたびに、胸が痛みます。

今から 6 年前の 3 月 24 日の午後でした。
ちょうどそのとき、ひろしま美術館へ「 古伊万里のすべて 」
という特別展を観に行っていました。
地下一階の展示室で、焼き物を見はじめたとき、
いきなり足元を巨大な槌で殴りつけたような、
突き上げるような振動がきました。

「 あっ、地震だ! 」
とすぐにわかりました。

陳列棚の陶磁器が、小さなジャンプを始めました。
急いで展示品のガラスの前を離れ、中央の柱につかまりました。
すると、ぐらっ、ぐらっと激しい横揺れがきました。
こんな大きな地震、今まで経験したことがありません。

ですが、地下一階の鉄骨コンクリート造の部屋で、
もともと美術品を守るための部屋ですから
この揺れならどこよりも安全なシェルターだろう、そう思いました。
どうしてこんなに落ち着いていられたのか、それには理由があります。
寺田寅彦の随筆を読んでいたからです。

びっくりしたのは、観覧者がワーッと叫び声をあげて
われ先にと、入り口のガラス扉のところへ殺到したことでした。
誰かが倒れたら、どうなるんでしょう…。
次の大きな揺れがきたとき、みんな走って地上へ逃げてしまいました。
展示室に残っていたのは、私と母、それからあと二人くらいだった
と記憶しています。

いつもの数倍の時間かかって、自宅へたどり着き、ゾッとしました。
2 階の私の部屋は、最初扉が開きませんでした。

十数年分のダンスマガジンを、本棚と洋服ダンスの上の縁に
グルリ並べていたのです。
それが地震の揺れでほとんどが落ちてしまっていました。
この部屋にいたら、無傷ではいられなかったかも知れない…。

入り口に殺到する人のことを怖がったくせに、
まず自分のことが、何もできていなかったのです。

自宅の屋根瓦が大きく波打っていることを知ったのは、
翌日のことでした。
この地震は、マグニチュード 6.7 で、
「 芸予地震 」と呼ばれています。

天満ふさこより

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2007年08月23日

Re:ブライアン・メイと天文学

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高橋 先生

メールを拝読いたしました。
Queen のブライアン・メイ氏ですね。
私も日経で小さな記事を読みました。

ちょうど、モーリス・ベジャール・バレエ団の
「 バレエ・フォー・ライフ 」が 2008 年 6 月に
再公演されることを知ったばかりでした。
これは、Queen のボーカリスト、フレディー・マーキュリーと
伝説のダンサー、ジョルジュ・ドンという亡き二人のために
振付家ベジャールが捧げた作品( オマージュ )です。
全編に Queen とモーツァルトの音楽が使われている
生と死がテーマの感動作なのです。
私なんか、観ていて燃えてくるものがありますもの。(笑)

ブライアン・メイ氏は、
" BANG! THE COMPLETE HISTORY OF THE UNIVERSE ”
邦訳は
「 BANG!宇宙の起源と進化の不思議 」( ソフトバンククリエィティブ )
http://www.sbcr.jp/books/products/detail.asp?sku=4797340075

を共著で出版しておられました。
すごい!彼は、二十代からずっと夢の卵をあたため続けていたのですね。
Queen の天才ギタリストが、天文学の博士論文を出してしまった…。

私は、ある分野で頂点を極めた人というのは、全く別の分野でも
案外スルッと、うまいこといってしまうのではないか
と感じています。
「 道を究めた人 」というのは、すべてのことに通ずる原理、法則を
体得しているように思えるのです。
そういう揺ぎない基礎を持っていると、応用や変形が利きますよね。

これまで知の世界は、大学や研究所などの強固な壁に守られていました。
しかし、インターネットの発明によって、パソコンを通じ、
誰でも簡単に、世界中の知にアクセスすることが
できるようになりました。
現在では、最前線の科学者の最新の論文まで、web で閲覧することが
可能になったと伺っています。

もちろん、大学院へ進み、博士課程を経て、博士号をとるというのが
主流であることは変わらないでしょうが、今までとは異なった形での
博士号の取得がでてきても不思議ではないでしょう。

( 前にも書きましたが )
www こと、World Wide Web は、素粒子物理学の世界で使われ、
世界中に広がりました。
もしそういう変化が現れてきたとしたら、それを影で後押ししたのは
実は素粒子物理学者だった…? と言えるのかも知れません。

天満ふさこより

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2007年08月02日

Re:続「星座」になった人

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みなさま

大森先生、ありがとうございます。
「 鎌倉ものがたり 」を 2 冊買って読みました。
ミステリー作家の一色先生の活躍、面白いですね。

ですが、「 星座 」を探しているときは、
ちっともほのぼのしていませんでした。( 苦笑 )
早く見つけなければ、捨てられてしまうかも知れない…。
毎日崖っぷち。
無念の死を遂げた人の想いを受け止めるというのは、大変なことでした。
でも、そんな中でもうれしいことがあったのです。

「 海外でも芥川文学の評価は高い 」
と本文で書いていたら、
「 例えば、どのように? 」
と編集長の矢代さんからコメントがきました。
そこでJay Rubin氏( ハーバード大学名誉教授 )が、
PENGUIN CLASSICS から出された
" Rashomom and Seventeen Other Stories " のことをあげました。
" THE BABY’S SICKNESS " には、
" Taka " こと、多加志さんも載っていますよ、って。
すると、「 この本は、春に我が社から出ることになっています 」
と言われました。
ええーっ、またつながっている!?!?

その本は、世界のハルキこと、村上春樹氏が序文を書いて
おられたことでも有名でした
『 芥川龍之介短篇集 』 ジェイ・ルービン編 ( 新潮社 )
http://www.shinchosha.co.jp/book/304871/
そして、芥川龍之介没後八十年を記念して、
私の本も同じ日に発売してくださることになったのです。

えっ、あのジェイ・ルービン先生と、それから世界のハルキと
ほんの一瞬でも一緒にお仕事ができる!!!
驚くようなセレンディピティー( 幸福な偶然 )でしょう。

(あのぅ、村上春樹氏ってご存知でしょうか?
フランツ・カフカ賞や、フランク・オコナー国際短編賞も
受賞され、次はノーベル賞では…と期待されているんです。)

その本には、村上春樹氏の 18 頁にもわたる Introduction が
載っているのですが、知らない単語がたくさんあって、
最初から最後まで辞書と首っ引きでした。
"The Makioka Sisters " ( 「 細雪 」谷崎潤一郎 )
" A Spinning Gear "( 「 歯車 」芥川龍之介 )
英訳するとこうなんですね。
( あとで知ったのですが、この Introduction は、
ルービン先生の英訳だったそうです。
どうりで、こなれた、パーフェクトな英語だったわけです。笑 )

本屋さんに、私の本とルービン先生の本が並んで置いてありました。
ルービン先生の表紙は、蜘蛛の糸をつたって下りてきている( 登っている? )
クモを、猫が立ち上がって捕まえようとしています。
この 2 冊を見ていると、私には多加志さんとお父さんである芥川龍之介が
仲良く並んでいるような気がして、ジーンとしてしまったのでした。

> 昔の方が科学と文学の関係が近かったのだと思います。

夏休みには、数式だけでなく、ぜひ美しい日本語にもふれていただきたく…。

天満ふさこより

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2007年07月28日

続 「 星座 」になった人

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KEKの大森先生より、メールをいただきました。
先生の御了承を得て、紹介いたします。

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天満様へ

『「 星座 」になった人』を読みました。

面白かったです。

正直に言うと私は文学とはあまり縁がなく、
芥川龍之介の小説も、中学校や高校の教科書に出てくるものを
読んだ事がある程度です。

芥川龍之介に3人の子供があるという事も、
新潮7月号に載った天満さんの解説を読むまで、知りませんでした。

そんな私ですが『「 星座 」になった人』を読んでみると
天満さんが「 多加志さん 」の足跡をつかもうと奮闘する様子が
生き生きと描かれていて一気に読めました。

とくに見知らぬ人にメールを書く時に、
少し時間を空けてからメールの文章を見直す話や、
電話を前に緊張している様子などは、
私自身も全く同じですので、非常に共感しました。

また天満さんが、瀧村さんと神奈川近代文学館を訪ねる場面などは、
私の好きなマンガ 『 鎌倉ものがたり 』 西岸良平 著( 双葉社 )
http://www.futabasha.co.jp/?isbn=978-4-575-83370-6 の中で
同じ様なシーンがあったような気がして、
ホウホウとうなずきました。
天満さんは 『 鎌倉ものがたり 』 をご存知ですか。

「 多加志さん 」が天文や科学に興味を持っていたようだとの
話ですが、昔の文学者にはそのような人が多かったみたいですね。

宮沢賢治もそのような影響を受けていて、
それが 『 銀河鉄道の夜 』 にも現れていると竹内薫さん( 科学解説者 )の
本で読んだような気がします。

昔の方が科学と文学の関係が近かったのだと思います。
今は科学が難解・細分化・専門化しすぎていて、
やってる当人達も、科学のごくごく一部しか
分からなくなっているのが実情だと思います。

科学を咀嚼する努力が必要かなと思います。

大森恒彦より

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2007年07月24日

Re:「星座」になった人(今日は…河童忌)

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みなさま

岩田先生、もう読んでくださったのですか。
ありがとうございます。
長かったでしょう。(笑)
まだ、本が出て間がないのに、全部読んでいただいて
本当にうれしいです。

> 『 「 星座 」になった人 』では、著者がほぼゼロから出発して、
> 「 多加志さん 」についての情報を捜し求める行動と、
> やっとみつかった情報の源と内容を述べて、
> 全体像をつかもうとしています。

そうなんです。
まさに、無から有を創り出す " ビックバン " 状態。
リニアコライダーとおんなじ。( 笑 )

本を作りはじめたのは、去年の秋です。
物理屋往復書簡のコンテンツが始まる少し前でした。
ですが、こういう形で本を出した経験もありません。

編集長の矢代さんと初めてお会いしたとき、たまたま
リニアコライダーの話をしたら、小柴先生の
「『やれば、できる。』 http://www.shinchosha.co.jp/book/107021/
は、私が作りました。」と言われました。

また、つながっていた…!?!?
そのとき、「 期待に答えられるかどうかはわからないけれど、
とにかくやってみよう 」と決心しました。
文芸系の出版社だと伺っていましたので、私の頭の中では
素粒子物理とは結びつかなかったんです。

それからは、御存知のように、怒涛の日々( 苦笑 )でした。
よく倒れなかったなあ、と自分でも不思議なくらいです。
宇部での小柴先生の講演会の題名が「 やればできる 」…。
私はそのあとすぐ、平成基礎科学財団の賛助会員になりましたよ。(笑)

本もリニアコライダーのように、非常に多くの方々が関わって
作り上げることを知りました。
自分の名前が出るわけでもないのに、編集の方、校閲の方、
装幀の担当者、印刷所、営業の方・・・みなさま本当によくして
くださいました。心から感謝しています。

できたての本を持って、慈眼寺の墓所へお参りに行きました。
今回だけは、お花も華やかにしました。
手を合わせながら、涙が出るかなあ、と思ったのですが、
泣きませんでした。
できることは、全部したからでしょう。

天満ふさこより

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2007年07月07日

<七夕> 愛はすべてを超える?

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岩田 先生

お願いですから「 広島は日本海に面していると信じていました。 」
なんて、書かないでください!!!
岩田先生は、名誉教授の肩書きを、ふたつもお持ちなんですから。(苦笑)

ところで、今日は七夕ですね。
こちらは、お天気があまりよくないのですが
織姫様と彦星様は、逢えるでしょうか?
願い事は、たくさんあるので、
いろいろ訊いていただきたいのです。(笑)

以前受けた、星の講義で
ベガ( Vega 琴座の織女星 )とアルタイル( Altair わし座の牽牛星 )は
15 光年離れている。
光は、一年に 1 光年しか進めないから、
単純に考えても、7.5 光年かかる。
よって、ふたりは 1 年に一度逢えないのだ、と言われたことがあります。
ロマンティックな気分が吹き飛びました。

愛は、時間も空間も…すべてを超えるんです!

天満ふさこより

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2007年06月22日

天才・ダ・ヴィンチ

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メールをありがとうございました。

すみません。脳は筋肉でできているのだとばかり、思っていました。
私のは、そうなのかも知れません。( 笑 )

> すごい努力が必要と言うよりも、
> すごく努力できる能力こそ必要かなと思えてきます。

私は、好きで好きで仕方のないことだったら、言われなくても頑張ります。
それから 「 自分がやらなきゃ、誰がするの! 」 という使命感にかられても、
努力しそうです。
「 天才とは1% の才能と99% の努力である 」と言ったと伝えられているのは
エジソンでしたね。

天才で思い出しましたが、先月東京国立博物館で
レオナルド・ダ・ヴィンチの 『 受胎告知 』 を見てきました。
子供の頃、絵を習っていたのですが、その先生がよく
「 ダ・ヴィンチのように、物に穴があきそうなほどよく見て、デッサンしなさい。 」
とおっしゃっていたのです。

『 受胎告知 』 では、画面左の大天使ミカエルの羽が、
白くてふわふわした羽毛ではなく、
茶色でがっしりした猛禽類の羽のようでした。

見た瞬間、これは 「 飛べるな 」 と思ってしまいました。
空に向かって飛んでいく姿が、想像できました。
宗教画を見て、最初にそんなことを感じるのは、不謹慎かも知れませんが。
それほどリアルに書き込まれていたのです。
ダ・ヴィンチというと、おびただしい数の手稿が遺されていることで
有名ですよね。

手元に大塚巧藝製の 『 科学者レオナルド ダ ビンチ展1974 』 の
「 神聖な比率 」という絵葉書が 1 枚残っていました。
広島のデパートで観た記憶があります。
たぶん 『 モナリザ 』 が来日したときの協賛展だったのでしょう。
今まで捨てずに持っていたということは、
子供心にそれだけ強烈な印象を受けたからだと思います。

描いて描いて、描き抜くことにより、本質を掴んでいるので
二次元の絵画が、奥行きのある深みのあるものに感じられます。
これは、遠近法を用いているからだけではないでしょう。

ダ・ヴィンチの絵画は、本質を捉えているからこそ、
遊びの部分、謎めいたところがあり、
それゆえ、見る人の想像を掻きたてるのではありませんか?

天満ふさこより

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2007年06月04日

Re:「不思議」と「脳の働き」

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高橋先生

今日は、脳のお話でしょうか。(笑)

先生は、「 不思議 」という感覚を「 脳の働き 」に置き換えられるんですね。
そんなこと、考えたことが無かったので、面白いです。

確かに私は、よく「 不思議 」という言葉を使います。

思わぬものが、思わぬこととつながっていると「 不思議 」
あるきっかけが、全くちがった出来事を引き寄せると「 不思議 」
全く異なったものに共通点を見つけると「 不思議 」…。

世の中は「 不思議 」だらけです。

> 考えて、考えて、考え抜くことによって、脳の回路( ニューラルネットワーク )が
> 鍛えられているのです。スポーツ等で練習を繰り返すのと同じです。

それなら、少しだけ解ります。
バレエでも、繰り返し、繰り返し、毎日正しいレッスンを続けていくことによって
身体が柔軟で強靭になっていきます。
( 踊れる身体を作り上げるためには、15 ~ 20 年かかるとも
  言われていますけれど。)

鍛錬を続けていくことによって、身体の器官が本来あるべきところに
あるべき形でおさまるようになります。
すると、身体から、無理、無駄、歪みがとれて、エネルギーがすっきりと
滞りなく流れるようになるんです。
そうして、全身がくまなく使えるようになります。
これを私は「 洗練 」と呼んでいますが……。

脳も「 筋肉 」でできているんですよね。
でしたら、脳をその使い方によって、洗練させると考えてよろしいのでしょうか?

何にも考えていない 天満ふさこより

追伸:

「 ペンローズの量子脳理論 」とかいう、例の本ですか?
ずいぶん前に図書館で借りて、ほんの少しだけめくって
読むのを辞めてしまった本です。
私には、あまりにも難解すぎました。
去年、文庫本が出たようです。
もう一度トライしても…、やっぱり手も足も出ないでしょうね。(苦笑)

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2007年05月27日

Re: KEKの草むらには

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みなさま

KEK のオープンハウスの時、構内を循環するバスに乗ったのですが
自然の多いところだなあ、と感心して見ていました。
自然が残っているということは、
何でも居るということなんですねぇー。

でも、ウロボロスの蛇ならぬ、マムシまで生息しているのですか。
私は、猫や犬みたいに触って温かいものは好きなのですが、
マムシとは友達になれそうに……ありません。(苦笑 )

でも、どうやって、地下 4 階まで来たのでしょう。
自分でエレベーターのボタンを押して来たとは思えないので
研究者と一緒に地底にやって来た???
マムシくんも、トパーズの実験に加わりたかったのでしょうか?(笑)

天満ふさこより

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2007年05月17日

Re:たかが猫、されど猫

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岩田先生

ウチには、かって 22歳 の猫が居ました。( 推定猫年齢 100 歳以上 )
だから、14歳 では、老人医療にはならないのです。( 笑 )
もう、猫ちゃんは、元気になられましたか?
デリケートな生き物ですから、気をつけてあげてください。

今、ウチには、4 歳の猫が 3 匹と 3 歳( 捨て猫だったので、たぶん )の猫がいます。
一匹だけ「 お嬢さん 」がいますが、Lady とは名ばかりで、
夜遊びして、ハンティングをしてくるのです。
今週の獲物は、トカゲでした。
私のところへ「 見てちょうだい 」と持ってくるのです。
それも胴体とシッポが切断されていて…。
切られたシッポがウネウネと動くんですよ!!!

夜中に騒がないでちょうだい、と私が怒られるのですが
こればっかりは……。

一年前、初めて KEK へ見学に行ったとき、屋外のカフェテリアに
猫が 2 匹いました。
春の陽射しを満喫して、気持ちよさそうに、長く長くなって寝そべっていました。
まったく人間を警戒していません。
お腹もいっぱいだったのでしょう、食事をしていても寄って来ないのです。
一匹は、青い目の猫でした。
どちらも美人( 美男子?)でした。
猫がこんなにのんびり暮らしていけるなんて、ここはいいところだなあ、
そう感じました。
KEKには、以前犬が居たそうです。雉( キジ )もいるそうです。
あの猫たちは、今も元気でしょうか?

「 シュレーディンガーの猫 」というのがありましたね。
箱の中に、猫とラジウム、それからラジウムから放出されるα線を検出すると
青酸ガス( ←毒ガスですよ )を発生する装置を入れる。
α線の放出は、自然法則から確率的に決まるので、
猫の生死も確率的にしかわからない…。

ここまで読んで、私は思わず、猫の虐待だ!と叫びそうになりました。
猫を使って、なんて実験を考えるの!!!
エルヴィン・シュレーディンガーさんが猫好きだったら、
こんなことは考えつかない、と思ったのです。
岩田先生、どう思われます?

天満ふさこより

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2007年05月08日

Re:小柴先生講演会

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みなさま

山口大学の医学部で開催というので、軽く「 行きます 」と答えたものの
宇部新川は、地図で見たより遠かったです。(苦笑)
新山口駅までは、新幹線で楽なのですが、
宇部線は、お昼の時間帯ですと、1時間から、 1時間半に1本しかないんですね。

宇部青年会議所の方々は、本当に一所懸命、会場の設営、
実験の準備の手伝いなどをされていました。
頭が下がります。

霧箱実験は、楽しそう!!!
キットをひとりにひとつずつ、というのがいいですね。
それを、お土産に持ち帰れるのが、またうれしい。

東大の素粒子センターや KEK の一流の先生方が、
ずっと会場に付いて、熱心に小中高生の指導しておられました。
小柴先生も、会場を廻って、子供たちの実験の様子を見ておられました。
参加された方は、よい想い出になったと思います。
( この想い出は、“一生”お持ち帰りできますね。 )

私は( 年齢制限に引っかかりましたが、笑 )、一緒に実験をしたかったんです。
そうしたら、帰り際に、KEK の大森先生が私にも実験のキットをくださいました。

子供の頃、学研の「 科学と学習 」という本があり、毎月届けてもらっていました。
その「 科学 」の学習用キットを思い出しました。
あれは面白かった……。

その霧箱実験ですが、ランタンの芯をセットして、
スポンジにエチルアルコールを含ませます。
細かく砕いたドライアイスで冷やし、
容器の真横から懐中電灯をあてて、放射線を見るのですが、
何度も見ると、無くなってしまうような気がしました。

トリウム( Th ) 232の半減期は、140 億年でした。
あと 140 億年は、もちますね。(笑)

天満ふさこより

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2007年04月10日

ミクロの世界とマクロの世界

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みなさま

2 月 24 日に、日本科学未来館で
山下了先生の講演を拝聴してきました。
ILC の HP でもおなじみ?(笑)の先生ですね。

会場は、ほぼ満員。
「 素粒子・今昔物語 」というテーマで、
1 時間以上にわたり、熱心にお話してくださいました。

素粒子物理学の歴史から、去年のノーベル物理学賞の、宇宙背景放射の話題
LHC や ILC …… 最新の素粒子像まで盛りだくさんでした。
終了後も、質問が終わらなくて大変!!!私ももっと、聴きたかったです。

山下先生も CERN に 6 年間も行っていらしたとかで、
今は学生さんたちと ATLAS という粒子測定器の研究にも
携わっておられるそうです。
ATLAS は、7 階建てのビルの大きさほどもあるとか…。(びっくり!)
CERN の LHC は、山手線とほぼ同じ大きさだそうですし、
日本に作れたらいいね、と言っているリニアコライダーは
全長が 40 ~ 50 km になるとも伺っています。

物質の最小の単位である素粒子を調べるのに、
ずいぶんと大きな装置が必要なのですね。
ですが、こういう話をすると、
そこまでして、そんな目に見えない小さなものを調べて、何になるんだ、
とか言われそうなんですけれど…。(苦笑)

去年、 KEK を見学させてもらったときに
「 粒子検出器 」というのを見せていただきました。
もちろん、運転中の粒子検出器には、誰も近寄れませんから、
正確に言うと、割合に近いところで、ディスプレイを見せてもらったのです。

まず、粒子検出器という巨大なデジカメが、
粒子の情報を捕えてコンピューターに送り込みます。
それをコンピューターが、位置と時刻であらわし、
粒子の飛跡が、点から線へと再構成されて
ディスプレイ上に、エネルギーと方向が、
描き出されているのだそうです。
(いただいたパンフレット『素粒子が解き明かす万物創生の謎』
に書いてありました。)

ミクロの世界の素粒子と、マクロの世界の検出器。
素粒子の奇妙なふるまいが、周りのものに影響をおよぼしているから
マクロの世界の検出器に反応が出ているということでしょう???
これは、ミクロの世界とマクロの世界は、「 ちゃんとつながっている 」と
いうことですよね。

「 ぼくらはみんな粒である 」( Each of us made of particle. )

未来館 5 階の、加速器のブースの壁に書いてあった言葉です。
私は、これが大変気に入っています。

私たちを形作っている、一番小さな物質である素粒子のことを知ることは、
私たち自身の成り立ちの起源を知ることにもなりますよね。

天満ふさこより

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2007年03月23日

Re:Re:バレエと物理学者

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岩田先生

うーん、岩田先生は、やはりスゴイ!
英語が共通語なので、何でも英語でご覧になる。
『 Ballet! 』という小説があったことすら知らなくて、
恥ずかしい限りです。

実は、バレエに興味を持っている物理学者は、
寅彦だけではありません。
アラン・ライトマンもそのひとりです。
彼の『宇宙は踊る』(早川書房)も面白かったです。
…… ただし、私は、日本語で読みました。(笑)

バレエのことを書くのに
「重力のトルク」「慣性」などの物理学的な表現と、
散文とを融合させた文章が、
知的なエレガントさを醸し出していて、カッコいいんです。

2 年前、『やさしいダンスの物理学( Physics and the Art of Dance )』
( 大修館書店 )が、日本でも出版されました。
著者のケネス・ローズは、物理学者で、
バレエのクラスも教えていました。

巻末には、バレエのグラン・ピルエットの定量的分析とかがあって
本物の数式で、説明してあるのです。
…… 偽物の数式なんて、あるわけないんですけれど。(笑)

バレエという芸術を、数式で表そうと試みていて、驚きました。
が、数式の意味するところが、私にはさっぱりわかりません。(苦笑)

笑ったのは、ノーベル物理学賞を受賞した
ファインマンの逸話です。

彼は、物理学者という職業を隠し、演奏者としてボンゴを叩きます。
彼らの演奏が、バレエの音楽に使われることになりました。
そして、そのバレエが、フランスでのコンクールで
2 位 に入賞するのです。
(岩波書店の『ご冗談でしょう、ファインマンさん』で読みました。)

ファインマンくらいになると、人生のいろいろな場面でセレンディピティー
( serendipity = 幸福な偶然 )を掴まえることができるんですね。

なんで、こんなことを書いてしまったかというと……。
今年の日経の「私の履歴書」は、江崎玲於奈博士から始まりました。
(毎日、楽しみに読んでいました。)
江崎博士が、子供の時に、モダンバレエを習われたことが
載っていたんです。
それで、ちょっと親しみを感じてしまったからです。

私も、「物理学者の眼」で、バレエを観てみたい。
どんなふうに映るんでしょうね。

天満ふさこより

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2007年03月14日

バレエと物理学者

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みなさま

高橋先生、どうもありがとうございました。
ILCが実現に向けて、確実にスタートしたことが
よくわかりました。

さて、話は変わりますが…。

私は、学生の時から寺田寅彦に親しんだおかげで、
物理学者が書いた文章が大変好きです。
「 團栗 (どんぐり)」を読んだときは、一生に一作でよいから、
このような作品が書けたら……、と思いました。
若く美しい妻が、乳飲み子を遺して、肺結核でこの世を去るという、
病妻物の、は・し・り のような作品です。

彼が活躍した 20 世紀初頭は、
量子力学が、飛躍的な発展を遂げた時代でした。
また寅彦は、生前のアインシュタインに会った、
数少ない日本人のひとりでもあります。

ラザフォード、ボーア、プランク……
随筆でたくさんの物理学者に出会ったことが、
後に素粒子物理にも、興味を持つきっかけに
なったような気がします。

逆に文学の世界に浸りすぎると、「 情念の世界 」で
足元が液状化現象を起こして、倒れそうになってしまうことがあります。(笑)
すると、むしょうに科学関連の本を読みたくなるのです。
自分の中で、バランスを取ろうとするのでしょうか…?

「ちょっと勝手なお願い」のところで高橋先生が書かれていた
「バレエと物理とのつながり」ですが、
物理学者にもバレエに興味のある人は居ます。

寺田寅彦は、今から 85 年も前、大正 11 年( 1922年 )に
2 回もバレエを観ていました。
伝説のロシアのバレリーナ「アンナ・パブロヴァ」です。

9 月 11 日に帝劇で、それから同じ月の 27 日にも小宮豊隆と観ています。
日記で発見したときは、まぁ~っ! と思ってうれしかったですね。
それで、バレエについて、何か随筆を書いていないか探したのですが、
見つけることができませんでした。

日記にある「白鳥」というのは、「白鳥の湖」ではなく、
「瀕死の白鳥」( ミハイル・フォーキン振付 )というバレエのことでしょう。
白鳥の命が尽きていく最期の瞬間を、
肩甲骨から指先までのさざなみのような動き、
それから、トウシューズで立って小刻みに足踏みをするような、
パ・ド・ブーレ( Pas De Bourree )という足のパ( ステップ )で
深遠に表現します。

私は、パブロヴァ賞を受賞した、マイヤ・プリセツカヤの「瀕死の白鳥」を
6 回も観てしまいました。(笑)
ですが、寅彦がアンナ・パブロヴァを観てどう感じたのか、
書き残してほしかったですね。
きっと、私とは、捉えかたが異なったことでしょう。

天満ふさこより

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2007年02月15日

『天使と悪魔』と反物質

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岩田先生

うーん、岩田先生のお話を伺っていると
私も CERN に行ってみたくなりました。
小説の舞台としても、カッコイイです。

インターネットをするとき、必ず目にする
w.w.w.( World Wide Web )は、CERN で働いていた
ティム・バーナーズ = リー博士が提唱したというのは、
有名な話ですよね。
『 Webの創成 ー World Wide Web はいかにして生まれどこに向かうのか 』
( 毎日コミュニケーションズ )という本があります。
なんと訳者の方のお名前が、高橋先生とおんなじ!(笑)

D. ブラウンの小説の中には、LHC ( Large Hadron Collider )や SSC
( Superconducting Super Collider )などの語彙も出てきていました。

ただ、反物質というのは、超・超・超微量しか取れないと
伺っていたのですけれど…?
本に出てきた “1g” を 生成するのには、
どのくらいの期間かかるのでしょうか?
( 気になってしかたがないのです。 )

天満ふさこより

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2007年01月31日

『天使と悪魔』

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みなさま

『 ダ・ヴィンチ・コード 』で有名な Dan.Brown の前作が
今、話題です。
『 天使と悪魔 』( ANGELS & DEMONS )です。
CERN ( 欧州合同原子核研究機関 )からテロリストによって、
反物質( antimatter )が盗まれ、密かにバチカン市国内に
隠されます。

“ FACT ” のところを読むと、エエ――― ッ、と驚くようなことが
書いてあります。( そりゃないでしょう! )
近く映画化をされるそうです。
CERNのHPにも、この小説のことが出ていました。

http://public.web.cern.ch/public/Content/Chapters/Spotlight/SpotlightAandD-en.html

研究所内で、撮影もされるとか。

岩田先生は、CERN に長い間、研究員として行かれていた
と伺っておりますよ。

天満ふさこより

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2007年01月19日

Re:Re:Re:Klein - Nishina の公式

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高橋先生、ありがとうございます。
ここまでは、理解できました。
ILC の勉強をしたためかも知れません。
続けてください。

岩田先生、知っています!
ロイヤルコペンハーゲン、じゃなかった(笑)
有名な “ コペンハーゲン精神 ”っていうのですよね。
仁科博士が、ニールス・ボーアの研究所から
持ち帰ったのは、研究成果だけでなく、
その先駆的な精神もありました。

去年、つくばエキスポセンターで
「 素粒子の世界を拓く 」という特別展を見ました。

世界最大級というプラネタリウムも魅力でしたが、
この湯川・朝永博士生誕 100 年記念の特別展へも
行きたかったのです。

そこで見た、サイクロトロンの前で写された
仁科博士の写真を思い出しました。
それで、この話題を書いてみたのでした。

追伸:

先月、みすず書房より「 仁科芳雄往復書簡 」全三巻の
発行が始まりました。
1 巻の価格が 15,750 円 とちょっと高価なので
(岩田先生と木原先生著の「 リニアコライダー 」と同じ価格! )
買っていませんが(苦笑)、
いつか読みたいと思っています。

どちらも、「 往復書簡 」です。
「 物理屋往復書簡 」のほうが、先にデビューしたので
負けられませんね。(笑)
(すでに、レベルもラベルも負けているって……? )

天満ふさこより                        

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2006年12月29日

Re:師とともに眠る

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ハリー C. ケリー博士のことについて、
仁科会館館長の佐藤様にメールをいただきました。
私が、不勉強ですみません。
ご本人に掲載の承諾をいただきましたので、
ここに内容を紹介させていただきます。

ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・


天満様

「物理屋往復書簡」拝読いたしました。
ありがとうございました。

ハリー C. ケリーこと、ケリー博士は、
1946 年 1 月来日されました。
彼は、科学研究の道具、サイクロン破壊に象徴される愚を
繰り返させないため、マッカーサーの科学顧問として、
全米科学アカデミーの関係者の推薦により、
派遣された若い物理学者です。
当初 3 ヶ月の予定が、 4 年間の滞在に及んだということです。

彼は、日本の科学の監視役であったのですが、
自ら信じるところに従い、誠実に対処したことで、
日本人科学者たちとのネットワークを広げました。
そして、日本の科学の理解者・応援者となり、
日本の科学復興に貢献されたのです。

そして、理研の仁科、後の東大学長の茅誠司、
長岡半太郎の息子で仁科研究室の嵯峨根遼吉、
植物学者の田宮博博士らと、生涯にわたる友情を
築きました。

さらに、彼は、サイクロトロンの破壊で、
医学検査や生物学のトレーサー研究のための
アイソトープ生産ができなくなった、仁科のために奔走し、
1950 年 4 月、旧敵国日本への
放射性物質の輸出が始まりました。

また、ケリー博士は、日本の学術研究体制民主化のため
日本学術会議の創設にも、心血を注がれました。
1949 年 1 月、仁科は設立時の第 1 回総会で、
科学技術部門を代表する副会長に選出されたのでした。

湯川博士のノーベル賞受賞の翌年、
「 日本は成熟した 」として 1950 年帰国。
帰国後も日米の科学技術を通して、日米の架け橋となり、
後に、ノースカロライナ大学の副学長を務められました。

1976 年 2 月没、享年 67 才でした。
同年夏、両家が、日本の科学の戦後復興の労苦をともにした
二人の友情を永久にと願い、
多磨霊園仁科墓地に、分骨埋葬しました。

1979 年、愛弟子の朝永振一郎分骨も
仁科墓地に埋葬されました。


ちなみに、墓石の揮毫は、

仁科博士:   吉田茂首相
朝永博士:   もと仁科研究室研究員で、日本医師会会長の武見太郎氏
ケリー博士:  東大学長を務めた茅誠司氏

です。


前にも書きましたが、墓石の揮毫は、きっと関係者の
信頼と友情の証だったんですね。

仁科会館館長 佐藤泰徳より

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2006年12月25日

師とともに眠る

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岩田先生

去年、仁科博士の生家を訪ねたとき、仁科会館の館長さんが、
「 朝永先生は、仁科先生のことを慕っておられたんです。
ですから、仁科先生の墓地に、朝永先生の分骨のお墓もあるんですよ。 」
と言われました。

私は、目をパチクリしました。
よく人生相談で、妻が、夫や姑と同じお墓に入りたくない、
と訴えているじゃないですか。(笑) 
それなのに、恩師と同じ墓所に眠りたいなんて。

そこで、多磨霊園に行ってみたんです。
新宿から中央線、西武多摩川線に乗って、多磨で下車。
私、お墓にお参りするのが、嫌いじゃないので。(苦笑)

入口に着いてまずびっくり!
ここは、霊園のはずなのですが、私には大きな公園に見えました。
霊園の管理事務所で、お墓の地図を買いました。
そして、仁科博士のお墓にお参りしたいと言いましたら、
22 区画のところに、印をしてくださいました。

「 ここから、約 1.5 キロあります。
女の人の足で、探しながら行くと 30 分くらいでしょうか。 」
と言われました。
私は、愕然としました。
スーツ姿で、おまけにハイヒールをはいていたのです。
もうしょうがないから、入り口からお墓まで、タクシーで行きました。
霊園の中を、バスも走っていました。

事前に調べすぎると感動が薄れるから、と
霊園までの交通機関以外は、ろくに調べていかなかったのが、
間違いでした。(私らしいでしょ…。)

霊園のほぼ最北側に、仁科博士のお墓がありました。
そのお墓の向かって右側に、小さな墓石があり、

「 朝永振一郎 師とともに眠る 」

と、謹書してありました。
驚いたことに、朝永博士のお墓は、仁科博士のお墓に向くように、
しつらえてあるのです。
こんなに強い師弟の結びつきがあるのだなあ、
と私はちょっと感動してしまいました。
何なら、お墓の写真を添付ファイルで送りましょうか?(笑)

そしたら、左側にもっと小さな墓石があって
「 ハリー シー ケリー 一九七六年 十二月二日
米國ノースカロライナ州ラーレーにて没 」と彫ってありました。
この方も物理学者なのでしょう?
親方は、国内外で心から慕われていらしたのですね。

天満ふさこより

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2006年12月17日

海に眠るサイクロトロン

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こんにちは。
今回から、いよいよ、岩田正義先生(KEK名誉教授)が、
「 物理屋往復書簡 」に加わってくださることになりました。
さて、どんなお話が飛び出してくるのでしょう?

ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・ー・-・-・-・


私は、科学のセミナーや講演会が好きで、ときどき出かけます。
今年は、岡山県里庄町の仁科会館へも行ってきました。
「第 15 回理化学研究所里庄セミナー」 というのがあったのです。

その中に、X 線自由電子レーザーのセミナーがありました。
SPring 8 の北村英夫先生のセミナーでした。SPring 8 の 8 は、
8 Gev (じぇぶ) の 8 ですね。
(エヘン、このごろ少し賢くなりました。)

もちろん、仁科会館… 仁科芳雄博士のことは、知っていました。
ですが、それは二人のノーベル賞受賞者を育てられた方としてです。
そのおふたりとは、湯川秀樹博士、朝永振一郎博士ですね。

講義室のそばに、大サイクロトロンの図面帖の複製が拡げてありました。
あっ、これだ! と思いました。
去年の 11月 12日から 1ヶ月ほど、東京上野の国立科学博物館で
実物が公開されたのです。
この設計図は、長い間アメリカの物理学者ローレンスの厚意で譲り受けた
ということになっていたそうです。

しかし、この図面は、日本が独力で引いたものだということが、
その後の調査でわかりました。
理化学研究所は、戦災に遭いましたが、設計図の一部は、
焼失を免れたんですね。

ですが、この加速器は、不幸な運命を辿ります。
GHQ (連合軍司令部) の命令により、
理化学研究所に残っていた大小のサイクロトロンは、
昭和 20年に撤去され、11月 24日に東京湾に沈められたそうです。
京大と阪大に1基ずつあったサイクロトロンも、同様に壊されました。
戦争が終わって、これから研究ができるというときに… 。

仁科博士はどんな思いで、ご覧になったのでしょう。
「心中を察するに余りある。」とはまさにこのことですね。

私は、よく時代とのめぐり合わせ、ということを考えます。
こうして ILC の建設の話をできること、実現に向かってがんばっていけること
…… 日本の加速器の歴史を振り返ると、大変恵まれた幸せな時代に
生まれ合わせている、そう思えるのです。

天満ふさこより

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2006年12月14日

Re:SSCの顛末

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高橋先生

詳しい解説を、ありがとうございました。

SSCのことが、よくわからなかったので。
私の持っている本には、あまり詳しく書いてないのです。
それで、インターネットで検索したら、
さまざまな捉え方があるようで困惑していました。
アメリカだけでなく日本でも
推進派、反対派に分かれていたと伺い、
そういう曖昧な書き方になっていたのだと、納得いたしました。
ILCは SSCほどの予算には及ばないにしても、
SSCは大型加速器建設に関する世論として、
参考にする必要があるのではないでしょうか。

面白がって、Newton の古いものを取り寄せたりしていました。
「クォークのなぞ _巨大加速器がいどむ素粒子の世界ー '88 5月号」
素粒子のほうは、残念ながら研究が進んでしまっているのですが、
同じ本に「リニアモーターカー 夢から実用へ」の記事がありました。
私は、去年「愛・地球博」でわざわざ地下鉄東山線で
「藤ヶ丘」まで行って、リニモに乗ってきました(笑)。超伝導ラボも見ました。
キッコロとモリゾーは森へ帰ってしまいましたが、
リニモは、ちゃんと走っています。
夢は実現させるために、ありますよね。

内側で育んだものは、外に出ようとするのではないですか?
種子は発芽しますし、卵も孵化します。
星だって、最後に超新星爆発を起こして、元素を宇宙にばらまきます。
人間の想いも外に現れます。
それが美しければ、必ず人を揺り動かすと思います。

天満ふさこより

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2006年12月09日

第3期科学技術基本計画

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高橋先生

ちょっと解らないことがありました。
SSCって、確か幻の
超大型円形粒子加速器(Superconducting Super Collider)の略で
いいんですよね。建設が中止になった詳しい経緯は、
よく知らないので、また勉強しておきます。

天満ふさこより
 

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2006年11月25日

KEK見学会

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高橋先生

続けてすみません!
こんなものを ILCサイトのリンク先で見つけました。

> 国際リニアコライダー用に計画されたタイムスケールで
> 最初の衝突が起こる頃には、プロジェクトに現在取り組んでいる
> 大多数の科学者とエンジニアは引退しているだろう。
> Uriel Nauenberg氏(コロラド大学の素粒子物理学者)は、
> 素粒子物理学の分野で現在進められているプロジェクトと
> 実験が次の世代へ確実に継続されるよう働いている。

本当なんですか?
タイムスケールでの最初の衝突は、いつ頃なのでしょう…
自分の手で、最初の衝突を見届けられないかも知れないのに、
多くの世界中の研究者やエンジニアが
全身全霊でILCに打ち込んでいるのですか。

じーん、としてしまいました。
文学や芸術の世界では、私が、私が、という人がたくさんいて
「次世代のために」と、多くの人々が、力を結集していく…
こういう発想は、まず見られないことです。
ガウディーのサグラダファミリアを連想してしまいます。

私も襟を正してやらなくては、と思いました。
世界最大最高のリニアコライダープロジェクトに
ほんの一瞬でも関わることができるのでしたら、
人生のうちでも濃密に凝縮された期間になりそうです。

サイトを見ていたら、見学会のことが書いてありました。
一般の人も、見学することができるのですね。
私も行ってみよう、と思いつきました。

メールと本、それからサイト… 「文字だけの世界」では、
やはり世界が狭まってしまいます。
五感を使ったほうが、少し感覚が研ぎ澄まされるような気がするのです。
やはり、私は、舞台系、体育会系なんでしょうか。

天満ふさこより

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2006年11月23日

ILC理解の基礎になりそうな本を教えてください。

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高橋先生

そうですか。
実験物理学者と理論物理学者が、
仲良く協力してやっていけるといいですね。
私の持っている某研究所のビデオは去年行ったとき、
某先生にいただいたのですが
すでに(実験)(理論)とは
書いてありませんでした。
Version が新しいのかな?

今日はインターネットで、
ILCの関係の入門書がないか
自分自身で探してみました。
ですが、見つかりませんでした。
世の中には、本が溢れているのに…

英文の広報サイトは、
フツウの人には理解するのは、困難でしょう。
私も、少しは頑張ってみましたが、
Hadron Collider って何? 
GDEってどんなもの? という調子で、
一般の辞書には載っていないため、それを把握しようとすると、
一時間でくじけます。階層構造に落ち込んでいきました(苦笑)。
ILCを理解するための、基礎になりそうな本でよいので、
教えてただけませんか。

突然ですが、素朴な疑問!
(1)建設地は、いつ頃決まるのでしょうか。
(2)建設着工予定はいつですか?
(3)ILCプロジェクトの、サイト以外の広報活動は?

私も、まず質問をする前の基礎体力を醸成していきたいと思います。

天満ふさこより

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2006年11月19日

初心者が ILCを理解するのに役立ちそうな本をご紹介ください。

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高橋先生

あのー、実験物理学者と理論物理学者は、
犬猿の仲であると聞いたことがあります(苦笑)。
そうなんでしょうか。

なんてことは、さておき。
初心者が ILCを理解するのに役立ちそうな本ってありますか。
あったら、お教えください。
2002年6月号のNewtonは、
出版社での保存期間が切れていて
入手するのが難しい状況みたいです。
新聞の記事ですと小さそうですし、私が持っている本には、I
LCのことがほとんど載っていませんので。
やはり去年の「子供の科学10月号」を
お取り寄せでしょうか(うーん、ぴったりかも)。

日本語がいいです。いえ、日本語にしてください。
図はキレイで多いほうが好きですが、
数式は少ないほうがうれしいです(笑)。
よろしくお願いいたします。

天満ふさこより
 

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2006年11月15日

PET(Positron Emission Tomogra phy) 資料の件

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高橋先生

こんにちは。
PET(Positron Emission Tomography)の件を
いろいろ調べていました。
放射線の専門家に資料をいただきました。

私は、病院嫌いなので、注射も薬も手術もみんな嫌。
エックス線とCTは知っています。
MRI(磁気共鳴影像法)は、脳ドックの時に受けました。
PETは、勧められたことがあります。

陽子線治療は、加速器を使って
陽子を高エネルギーまで加速するそうですが、
これってILCも同じことをしますよね。
ということは ILCは、
医療の発展にも寄与するのではありませんか。
原子炉で発生した中性子線を用いる
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)というのもあるそうですね。

ガンになりたくはありませんが、
なってしまったらできるだけ痛みが少なくて、
体への負担が少ないものがいいです。
それこそ、クオリティー・オブ・ライフを上げたい。

エックス線、ガンマ線、陽子も中性子も
目で見ることはできませんが
いろいろな仕事をしているのですね。
立派な仕事師ですよ(笑)。

時代は、化学反応から核反応の時代に
移り変わっていっているように感じています。

天満ふさこより

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2006年11月03日

Re: Re: INNERVISION 送りました。

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高橋先生

「大穂」というのは、KEKの住所なのですか!
何かのキーワードかと思いましたが、
思い当たらないので気になりました。
Venusはラテン語で、Belleはフランス語。Amyは、何かの略ですか?
まさか彼女の名前とか(笑)? 
実験をなさる方の、言葉のイメージの豊かさには、驚かされます。

TRISTANの記事は、総力結集!といった
大々的なものでしたので、印象が深かったです。
この Ringが、当時の私には「ウロボロスの蛇」のように見えました。
「トップクォーク」は、あのフェルミ研究所で発見されたのですね。
TRISTANは、トップクォークとヒッグス粒子の発見が
期待されていたように記憶しています。
兆候があれば、騒ぐのは当然のことでしょう。
私も、どちらかというと、騒ぐほうのグループに入りたいですね(笑)。
宇宙に畏怖の念を持ち、感嘆することは、
物理学者としてだけでなく人間としても
非常に大切なことだと、私は考えています。

Newtonは面白かったのですが、刹那的な記事で、
また数ヵ月後に、素粒子の記事が載るといった具合でしたから、
私の知識も断片的なものでした。
それに、ほとんど忘れかけています(苦笑)。
ですが、ワグネリアン(Wagnerian)のおかげで、
ワクワクしたものを思い出させていただきました。

そういえば、2006年はモーツァルトの生誕250年ですよね。
小柴先生の著書にモーツァルトがお好きだと書いてあったことを、
思い出しました。
トリスタンとイゾルデの CDを買おうかな、と思います。
そしたら、TRISTANの恋人の ISOLDE は、CERNにいるのですね。
なんだ。Ring と関係あるのかな… って、私考えすぎでした。

トリスタンを思い出したきっかけは、
Newtonの表紙の八角形の写真です。
風水で八角形は、「世界」をあらわす象徴と言われています。
全世界、森羅万象から幸せをもらえる形なのだそうです。
風水グッズで、八角形の鏡が販売されているくらい(笑)。
そういえば、法隆寺の夢殿も八角形でした。
聖徳太子は、あの中でどんな瞑想をしていらしたのでしょう。
TRISTANから、幸せをもらえましたか?
この八角形は、粒子検出器で
「タイム・プロジェクション・チェンバー」という
名前だと書いてありました。
これは、随分大きそうですから、大きな幸せが来そうです。
縁起が良いですね!

天満ふさこより

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2006年10月28日

INNERVISION 送りました。

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高橋先生

TRISTANの記事を見ていて、
これを命名した方は相当なワグネリアンではなかったか、と感じました。
ワーグナーの代表作は、何と言っても
「ニーベルングの指輪(Der Ring des Nibelungen)」でしょう。
TRISTANを真上から見ると、巨大なリングに見えます。
「ニーベルングの指輪」は、通称“Ring ”と呼ばれます。
オペラでは4日間の通し、バレエでも4時間を超える超大作です。
それで、加速器を見て、
「Ring… ワーグナー… トリスタン」なんてことを考えていました。

ですが、「ワルキューレの騎行」で、起こされなくてよかったですね。
あの音楽で起こされると、体が"戦闘モード"になってしまいます。
高橋先生がTRISTAINに関わっていらしたということを
伺ってそんなことも考えてしまいました。

また、余計なことを書いてしまいましたが、お許しを!

天満ふさこより

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2006年10月26日

「トリスタン」も巨大でした。

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高橋先生

届いた Newtonを読みふけっていました。
トリスタンの特集は、20ページもあります。
ワーグナーで、たたき起こされるのは、かないませんね。
しかし、ヴィーナス、トパーズとは、またお洒落な名前です。
この本には実験エリアが「富士」「日光」「筑波」「大穂」と
日本の地名になっています。面白い。

小柴先生のことは、大マゼラン星雲の超新星爆発のときから、
ずっとマーク(笑)していました。Newtonで大々的に書かれていたので。
カミオカンデに行ってみたかった。超純水って、どんな味がするのでしょう。
戸塚先生は、ノーベル賞まだなんでしょうか。

以前、スーパーカミオカンデの光電子増倍管のかなりが、
壊れて大変なことになったとき、すぐに声明を出して、
全国の学生・院生に呼びかけたでしょ。
あのときは、「すごいなぁ!」と思いました。
あの行動と求心力は、見事!としか言い様がありません。
正直言って、現場は酷い状況だったはずですが、
あの事態の打開の仕方には胸を打たれました。
爽やかで、カリスマ性すらありました。

話は飛びますが
ブライアン・グリーンは凄いですね。
フェルミ国立加速器研究所の戦略が周到と申しますか、
去年、「超ひも理論」の番組をやっていて驚きました。
『エレガントな宇宙』を読んだときは、
抽象的で理解できませんでしたが、
視覚的に見せられると、なるほど!と少しは思えるのです。
それから一週間くらいは、周囲が何でも「ひも」に見えて困りました。
米国の世論が、CERNを越える加速器を
支持してくれたかどうかはわかりませんが。

ILCのサイトも一般の人に解り易く伝えるために、
視覚的な工夫をして、専門用語を使い過ぎない平易な文章にすることが必要ですね。

そうだ、色で思い出した。
「量子色力学」とかいうのがありましたよね。
グルーオンが色状態を変化させるとか? いろいろなことをするんですね。
なんか素粒子のふるまいって、面白いです。
 
天満ふさこより

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2006年10月22日

「トリスタン」のNewtonをGet しました。

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高橋先生

ひとつ前の話題となりますが
高橋先生が、トリスタンに関わっておられたことは、
まったく存じませんでした。サイトを見落としていましたか。

私が、加速器というものを知るきっかけになった
「名前」をどうしても思い出したかったのです。
実は、先月からずっと考えていました。

2002年6月号のNewtonをインターネットで探していたら、
偶然表紙に見覚えがあったNewtonを見つけました。
八角形… 1985年9月号「トリスタン」が表紙です。
早速、取り寄せました。今、見てもすごくカッコイイ!

TRISTANという命名は、相当なこじ付けですね。
知りませんでした。 び っ く り。
クォークの命名の仕方は、いい加減ですね(笑)。

「ユリシーズ」で有名な、
ジェームス・ジョイスの「フィネガンズ・ウェイク」は
昔、早々に読むのをあきらめた本の一冊です。
柳瀬尚樹氏の新訳が出たそうですから
またいつか挑戦してみたいと思っています。

Newtonを読んでいたといっても、
私の興味をひいたのは宇宙と素粒子の話くらいで、
あとの恐竜とか、バイオとかはパラパラとめくる程度でした。

10年ほど前に「素粒子の世界」という番組を
NHKテレビの講座でやっていました。
こういうのをやってくださると、世間の関心が高くなって、
リニアコライダーの建設にも理解を得やすくなるのでしょうに!

天満ふさこより

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2006年10月18日

恋する数学者

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岩田先生 髙橋先生

ノーベル賞についての
エピソードをどうもありがとうございました。
今年も、日本にはスウェーデン王立科学アカデミーから、
電話が掛かってこなかったようです。
岩田先生にとっては、非常に感慨深い受賞でしたね。
http://nobelprize.org/nobel_prizes/physics/laureates/2006/

英文のHPを見ましたが、
まず、cosmic microwave background radiation
(宇宙背景放射)という日本語が浮かびませんでした。
世の中、知らない事だらけで困ります…!

そういえば
ノーベル賞には、数学賞がありませんね。
これには、いろいろな説があるそうです。
ノーベル賞を創設した科学者ノーベルの恋した女性は、
ソーニャ・コワレフスカヤという数学者だそうです。
おまけに美人(笑)! 

ですが、恋のライバルのミッタク・レフラーは
優秀な数学者で、数学部門を創設したら、彼が賞を獲っちゃう。
それで、数学賞を作らなかったとか、なんとか(笑)。
というのを、藤原正彦先生の本で読みました。
ミッタク・レフラーが、物理学者じゃなくてよかったですよね?

天満ふさこより
 

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2006年10月08日

やっと「トリスタン」を思い出しました。

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高橋先生

私は、実はNewton の読者でした。
卒論では、寺田寅彦をとりました。
もう亡くなられた編集長の竹内均先生が、
寅彦の「茶碗の湯」を読んで物理学者になろう、と志された
ということを知り、National Geographicのような雑誌を
日本でも創りたいという趣旨に賛同したからでした。
それで、数年間、購読していました。
そのため、浅薄な知識ですが単語くらいは頭の片隅に残っているのです。

先生の略歴を拝見して、ちょっと驚きました。
初めてアメリカに行った時、友達の叔母様が、
スタンフォード大学へ案内してくださったのです。
私はSLAC(Stanford Linear Accelerator Center)のことを本で読んで、
世界にはこんな大きな実験装置があるのだ、と驚いておりましたので、
全長が3キロもある線形加速器というものを見たいと言い出しました。

ですが、叔母様にはエエッ!?!?というような顔をされました。
どうも、私が興味を持つものに、他の人は興味を示してくれないようです。

より大きな実験施設となるCERNはまだ建設中で、
ちょうど、トリスタンという加速器が話題になった頃だったと思います。
(先月からこの名前を思い出せず困りましたが、
オペラに同じ名前があったのでやっと… 思い出しました。
「トリスタンとイゾルデ(by ワーグナー)」!

結局、スタンフォード大では、
ステンドグラスのある美しい教会や、きれいな構内を案内してもらって、
売店で大学名の入ったシャープペンシルを買って帰りました。
当時、日本ではUCLAが全盛で、トレーナーのロゴにもなっていたりしたので、
これ何?という顔をされましたが(笑)。

電話で尋ねたら、ニュートンエクスプレス社は、
バックナンバーを2年間しか保存しないそうです。
2002年6月号が、手に入るかどうかはわかりませんが、
きっと1冊くらいは見つかるでしょう。

天満ふさこより

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2006年10月05日

リニアコライダーの勉強をしないと!

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高橋先生

おはようございます。
すみません、返事が遅くなりました。

リニアコライダーですね!
物理学者の夢ですよね。

駒宮先生の名前を初めて拝見したのは
2003年10月19日のSundayNikkei
「素粒子理論新たな飛躍?」Bファクトリーの記事でした。
(印象が強い記事でしたのでたまたま手許に残しているのです)

私でよければ出来る限りのことはいたします。
ですが、勉強もものすごくしなければ!

これだけのプロジェクトを始動させようというのですから
私が自分の感性や夢だけに頼って書いてしまうと
危険なことは充分承知しているつもりです。
これから自分自身きちんと勉強しなおしたいです。

参考になる図書などがございましたらお教えください。

P.S.
メールの記録を見ていたら
2003年2月12日に元家庭教師の先生宛に
私が打ったメールでもリニアコライダーが登場していました。
リニアコライダーについての新聞の記事に興奮して
コピペして伝えているといった内容です。

3年近くも前から私の中では
かなり盛り上がっていたみたいです(笑)。

天満ふさこより

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