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2009年04月10日

3月29日 ノーベル物理学賞受賞記念講演会

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皆様

3 月 29 日(日)ノーベル物理学賞受賞記念講演会
「サイエンスへの限りない好奇心」へ行ってきました。
会場となった立教大学は、煉瓦造りの瀟洒な建物が立ち並んだ
美しいキャンパスで、ここが池袋という都心とは
思えないほどでした。

どうして講演会を聴きに東京まで行ったのか
それには理由があります。

立教大学では、ちょうど日本物理学会の年次大会が
開催されていました。
会場に物理学会の会員もおられる席で
江崎・小柴・益川・小林先生という、
日本の四人のノーベル物理学賞受賞者が一堂に会される。
こんな機会は、一生に一度あるかどうか。
往復はがきを出したあと、もし抽選に当たったら
行って来いというサインだと思うことにしました。

会場となったタッカーホールは、終始なごやかな雰囲気でした。
日本物理学会会長の二宮正夫先生の挨拶から始まり
江崎玲於奈先生と小柴昌俊先生の祝辞のあと
益川・小林先生の受賞記念講演がありました。

益川敏英先生は、壇上の真ん中に立たれて、
スライドなしで聴衆に語りかけられました。
ツヤのある白髪の先生で、いろんなメディアで拝見したのと同じ
人間性がそのまま伝わってきたのはうれしかったですね。

テレビでは聞けないこんなことも言われていました。
湯川博士の受賞以来、素粒子理論は日本人向きだと言われているが、
実は素粒子実験のほうが向いている。
それは、稲作民族が一糸乱れず、それぞれのパートを
遅れることなく完遂していくからなのだそうです。
うなずくことしきりでした。

小林先生は、「対称性の破れ」をわかりやすい図と
非常に簡潔な言葉で説明してくださいました。
この 10 日間ほど、鏡を見ると「パリティ」という言葉が頭に浮かび、
目につくものすべてに、これは対称性があるかしら?と思ったりします。
これは、どうも小林先生の講演の影響らしいです。(笑)

今回、東島清先生による日本の素粒子物理学の歴史や理論のお話
髙﨑史彦先生の、対称性の破れを検証する実験の説明を聴いて
CP-Violation in the Renormalizable Theory of Weak Interaction
というわずか 6 枚の論文が、いかに偉大な業績であったか
ということをあらためて認識しました。

素粒子の世界は、
人間の日常の感覚からかけ離れた、はるかに小さい世界ですから、
それを記述することができるのは、「数式」ですよね。
ただ、あの数字と記号の羅列を見ていると
私には無機質な冷たいものに感じられていました。

ですが、益川先生や小林先生の御講演を目の前で聴いて
真理の探究への姿勢をかいま見、
論文が血の通ったものに思えてきました。
人間の脳が生み出した美しい仕事だと思ったのです。
そして、講演を通じて次世代への課題も確かに受け取りました。

感動は、人間を変えます。
もっと若い方々にも、こういう講演会に来てもらって
実際に先生方のお話を聴いてもらったら、人生が変わる!
そう期待せずにはいられませんでした。

天満ふさこより

追伸:
ひとつ心残りがあります。
益川先生のサイン入りの本をロビーで販売していました。
それも 2 割引!
ですが、あまりにも人が多かったので
あとで買おう、と休憩時間に行ったら
サイン本のところに「完売御礼」って・・・。
泣く泣くサイン無し本を買って帰りました。
チャンスの神様には、前髪しかありませんでした。(涙)

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